5.0
心が温まりました
久しぶりに、癒しを得られる作品に出会いました。
人の温かみを感じられる、という点ではとても珍しい作品だと思います。
「所作がきれいな人にあんな太ってる人はいない」、「非現実的だ」と評価の低いレビューも見受けられますが、世の中の本質が見えていないのでしょうね。
病気ではなくても、体質的に太りやすい人はいます。ここに!(笑)
カロリさんのように食べるのが大好きですし、料理もこだわりがあります。カロリさんほどではないですが、ガタイはいい方です(笑)
走って膝を痛めてしまった描写は、個人的にはとても微笑ましかったです(笑)
私自身、私には釣り合わないくらいハンサムな5つ年下の恋人がいまして、彼と青井くんを重ねてしまいました。付き合い始めは、カロリさんが感じていたように、彼に見合っていないと落ち込むこともありましたが、青井くんが全力でカロリさんを愛すように、彼も私を愛してくれています。
なのでこの作品は、多数派カップルではないけど、少数派カップルの描写が非常に繊細に描かれているな、と感じました。
酷評しておられる方々は、そんな少数派カップルの話には理解が及ばないのでは?と推察します。
カロリさんの気品溢れる態度は、とても魅力的で、私の規範となりそうな女性です。
お風呂にゆっくり浸かりながら1日のことを振り返り、自己理解や他者理解を深めようとする姿勢はとても素敵です。
青井くんの青臭さには焦れったくなりますが、それこそ私の恋人も、青井くんのような嫉妬心からくる幼稚な態度をすることがあるので、それすらも愛おしいですし、未熟な男性と成熟した男性の描き分けの精度が素晴らしく高いなぁと感心させられます。
未熟だけど悪い奴ではないんですよね(笑)
未熟な青井くんに対するカロリさんの態度は、今後真似してみたいと思いました(笑)
不完全な人間模様を鮮明に描かれていて、そして登場人物全員、根は悪くない優しい人たち。
この作品の虜になりました。
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かろりのつやごと