2.0
物語としておかしい
原作は読んでいないが、漫画を読んでみると正直この物語は設定が破綻しているとしか言えないと思う。
1. リボの利率が法外で返済不可能
10日で8%(または10%) → 年利換算 約292%。
現実でいうトイチとかと同じヤミ金レベル。
また、一般人の魔力量には上限があるため、借りすぎると断空の剣の3人と同じく、自然回復分だけで利息分を返すことは構造的に不可能になる。(AIで計算したところ借入量が本人のMP量の125倍を超えた時点で完済は不可能になる)でも、これは返す気がないのが悪いので、仕返しとしては理解でき、リアリティがまだある。
2. 借金スパイラルが発生する
借りた魔力で戦闘 → 消耗 → 自然回復や薬で補填 → 徴収。
結果として「冒険で稼ぐはずが、魔力もお金も両方吸われる」負のループ。ましてや、返済の為に冒険活動を休む日などがあっては、冒険者としての職が成り立たなくなる。これは支払方法がリボ払いじゃなかったとしても同じ。また、魔力回復薬の常飲も物語上で中毒になって正気を失っていた。
これなら、最初から魔力を借りずに、魔力を貯めれるアイテムや既に魔力が溜まっているアイテムを買う方が合理的である。
3. 魔力の貸付の不自然さ
貸付は「お金」だから成立する仕組み。お金は自分で運用して増やすことができ、いくらでも蓄えることもできる。しかし、魔力の増える手段は自然回復やアイテムしかなく、自身の容量以上の魔力を蓄えることができない。
また、妖精によると魔力は冒険者じゃなくても人間が日々使用する「生命線(消耗資源)」なので、返済滞納=死のリスク が常に付きまとう。つまり、借りたら負のループが始まることを意味している。これは薬物の依存ループと同じものを感じて大変気味が悪い。また、返済不能になると債務者のスキル等を徴収して売っていたが、確かにその瞬間は魔力を回収できるかもしれないが、返済させる能力まで奪ってしまっては本末転倒としか言えない。
しかも、支払方法(全額返済、分割返済、リボ払い)は債権者である主人公が選択できるという設定に非常に驚く。
そんな条件で契約する人がいるという時点でご都合主義。
まだ完結はしていないので、これからどうなるか分からないが、以上の理由で主人公から魔力を借りる合理的な理由はなく、最終的に孤立する未来しか見えない物語だと感じた。
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貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収~用済みとパーティー追放された俺は、可愛いサポート妖精と一緒に取り立てた魔力を運用して最強を目指す。~(単話版)