2.0
ラストで台無し、私は泣けない
感動したとか、号泣したとか、果ては羨ましいとまで書いてる人がいましたが…。
私は真逆でした。
感動どころかあり得ないと、すに戻ってしまいました。
ストーリーは全体を通して読みやすく、今の社会問題を題材にしていてよくできていました。オリジナル性が高く面白かったです。
二人が死を選んだ所までは、切ない選択ながら弱った肉体に宿る強い心にいじらしさを知り、ただただ行方を見守っていました。
でも骨になったカタチまでご丁寧に向き合い、手を取り合っていた。これがよくなかった。
焼身するというのはこんなロマンチックな物ではありません。
医者が口を揃えて一番嫌な死に方は溺死でも何でもなく焼死だと言うのは、圧倒的に苦しいからだそうです。
想像が追いつかない程、意識がある上で体が焼かれるという事はこの上なく地獄です。
それをあんな淡々と、なんだか微笑ましい感じでそのまま残った骨が描かれたのを見て、すっかりそれまでの面白さが消えてしまいました。
現実の話を元にしたんですか?実際同じ亡くなり方を選んだ二人は決して感動した気持ちや、ましてや羨ましいだなんて思える物ではなかったはずです。
そこには地獄絵図があっただけでしょう。
そこがうまく表現されていたら私は、ラストまで息をのみこのストーリーについて考えさせられました。
(グロい描写を求めている訳ではないです。)
しかしやはり漫画なのだなとリアルさに欠けてしまい、全てがボヤけて終わってしまいました。
残念です。
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よろこびのうた