グレイは命をかけてクロエに会いに来て、かつてクロエの妹もこっそり逃がしたように、クロエにも一緒に逃げよう、と言ってくれた。ポロポロ涙流して、本当に僕ではダメなのかって、指先を握る姿がいじらしい。
愛の告白に感謝して、一緒に逃げたら、グレイに罪悪感持ってしまって幸せになれないし、不幸なクロエの傍にいて、優しいグレイが幸せになれるはずない、貴方は誰かの世界を壊し無理やり側に置くより、守ってあげたい、と思う人だから、ときちんとお断り。
笑顔で、全ては自分意思で選択した、と言いきる姿は、実家にいた時の凛としたクロエの顔。
そのままデミアンへの手紙を書き始めた。悲しみから意地を張っていた事を詫び、公爵の悲願が台無しになってはいけない、と心配している。貴方は私を証明できる唯一の人。全てが終わったら、お側に連れて行って下さい。愛しています、と書いた。
クロエの手紙をポケットにいれて、これからやり直そうと有頂天なデミアン、ウィンズベリー行きの列車が出るティセ駅で大声を上げるイライザを見たのに、杖を持って顔を隠した人と一緒にいたのには気づいてない。
クロエがいた小屋からものすごい勢いの炎が舞ってる。やられたね、デミアン。自分の思い通りいかない事もあるんだよ
-
7
その品格に反抗を
048話
第48話