5.0
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文句の付けようがない傑作
十年後の自分から手紙が届くことから始まる本作。
転入生である翔を救ってほしいという内容の手紙。
未来から届いた手紙には未来の自分の後悔が書かれている。
翔を救う事が出来るのか――という内容の話なのだが、まず最初にあまりにも切ないのが、未来の自分が手紙を出しても、その未来の自分が生きる世界では何も変えられないし、変わらない。
それでもパラレルワールドが存在して、そのパラレルワールドの翔が救えるのならと十年後の自分たちは手紙を書く。
翔の家庭環境、主人公の思い、須和の漢気。
仲良し六人組の絆が本当によく分かる。
誰しもが後悔を持ってる。そしてあの時こうすれば良かった。こう言えば良かった。そういう時は必ずある。
後悔は決して消せない。だけど、今の自分が未来を少しでも良くするために、誰かを不用意に傷つけない為に出来ることはある。
この作品の須和という男は主人公の女の子が好きで、未来でも結婚し、子供もいる。
けど、手紙を受け取った須和は絶対にそのことを言わず、ただただ翔を救い、菜穂と翔を応援する。
自分を犠牲にして友人を守る。
そんな須和の漢気が素晴らしい。
須和の大好きなセリフ
「大丈夫だよ。届いた? 手紙」
独りで抱え込むなって教えてくれる須和は大好きだ!
翔、菜穂、須和、あずさ、たかこ、はぎた君、みんなの未来に笑顔が溢れますように!
そんな思いになる漫画です。
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