1.0
私は何を読まされたんだ?
引きこもり歴30年の話がバズっていたので、それと最初のゴミ屋敷の話だけ最後まで読みました。その感想が上記のタイトル。
話を要約するとどちらも「愚かな社会的弱者が弱者として破滅して終わり」。破滅したその後のことは一切描写なし。家族のもとで立て直したとか、福祉につながって何とか生きてるとか、そのどちらもできず亡くなったとか、なんっにもない。
主人公達には、破滅して読者がスッキリするような邪悪さも、同情を誘うような哀れさも足りていない。リアルな弱者像ともいえますが、そこの生々しさの割に、どうすればこの末路を回避できたかの描写があまりにも薄っぺらい。お母さんとお姉ちゃんは共依存だから〜じゃないんだよ、それがわかってて何故母親だけでも病院に連れて行かない? 家族の言う通り地元に留まってたら〜じゃなくて、何故聞き入れられないぐらいアイドルに依存していたのかをきちんと突き詰めなきゃ意味がない。
結局この漫画で作者が伝えたかったのは「あーあー怖いですねぇ〜こうはなりたくないですよね〜皆さんせいぜいがんばってくださーいwww」ってこと? だから若さもお金も仕事もない結婚もできない中でも受けられる支援や制度(職業訓練等)を提示するわけでなく「はいコイツ詰みましたーあとはゴミ屋敷の住人へと転落していくのみでーす(コイツと同じ状況の奴もゴミ屋敷住人予備軍で〜すこうなる前に回避してどうぞw)」ってか?
くっだらない。嘲笑ポルノにも可哀想ポルノにも社会派()漫画にも、どれにも当てはまらないどこまでも半端な三流漫画。
短編集である以上本来ならほかの話も読むべきなんでしょうが、この2つだけでこの漫画がいかに薄っぺらかよくわかったのでこれ以上は読みません。むしろこのレビュー書くために、ゴミ屋敷話の虫描写ばかり見せられる3話目をちゃんと読んだことを褒めてほしい。
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セルフ・ネグレクト~ゴミ屋敷、ホームレス、ひきこもり