3.0
さらりと読めるが後味は悪い
よくある感じのどうしようもないくらい嫌な女の人への復讐の話なんだろなと思いながらも、1話ごとのポイントも安買ったのと、はっきりとした「悪」を制裁するストーリーかなと、軽い気持ちで読み始めました。
広告で見たときは、このイケメンさんが、家族とか幼馴染とか親しい人なんだろうなって予想しつつも、原因は想像つくにしてもなかなか登場してくれない+怪しい人影がうろちょろしてるのが気になって、サクサク読み進めてしまいました。
そういう意味では、話の流れとか表現?がうまいのだろうなと思います。
終盤。
序盤から気になってた人影はこの人だったのねということ、最初のあからさまに伏線だろうなと思っていたことを全て、短編ながらも回収して、このイケメンは誰だったのか?タイトルの復讐は誰が彼女に対してどうすることを表していたのかが、全部明らかになります。
そういったストーリー展開の意味ではスッキリしますが、お題が復讐なので、、、。
完全なる「悪」としている主人公であろうと、いくらなんでも復讐って色々な意味でスッキリしないなと思いました。
復讐をしたいと願った本人は、この結果にすっきりしたのでしょうか。
彼女が少しでも悩みを抱えた上で捻れてしまっただけの、情のある人だったらいくらか救われたのでしょうか。
虐めだとか嫌がらせだとか。そういった人を蔑める人間って、本当に通り過ぎた過去の終わったことと思っていて、現在進行形で悪いとは微塵も思ってないのだなって。
そういう意味合いで後味がものすごく悪い。復讐してスッキリどころか、スッキリするのかな?と。象徴となるストーリーでした。
- 51
生贄