5.0
素晴らしいです。
あまり評価が高くないのが不思議です。
初めて読んでからずっと、何度も何度も読み返しては涙が止まらないお話です。
素を曝け出した愛、彼の苦しみと罪悪感、彼女の怒りと心の葛藤が見事に描けた作品だと思います。
彼への愛に身を焦ながらも、深い憎しみで彼も自分も傷つけ、喜びさえ感じながら次には後悔に涙する姿は、何度よんでも涙が止まりません。
愛とは時にこんなにも苦しいものでしょうか。
ラスト、静かに燃え尽きたような彼女に、それでも愛していると伝えた彼となら、どんな苦難も乗り越えてくれると信じさせてもらえ、読むたび勇気が出てきます。
私にとっては間違いなく忘れられない一作です。
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裁きは終わりぬ【新装版】