5.0
この夫婦はお互いに優しすぎたと思います
6年も無視を容認した夫。家事の否定に立ち向かわない妻。どちらも「愛」があったんだと思います。
私の夫が家に帰ってくるなり「なんでこんなに散らかってるんだ。掃除くらいできるだろう。ヒマなんだから」と言ったとき、私は翌日5時間ほど家出しました。2歳の娘と1歳の息子を置いて。
戻ってみると案の定、悲惨な状況だったので「なんでこんなに散らかってるの? 時間はたっぷりあったでしょう?」と言ってやりました。
夫が可哀想とか、子どもに迷惑とか思ってたら、しませんね。
2歳と1歳の子どもの面倒をみるということが、どういうことだか、やってみなくちゃわからないので、夫に理解してもらうことが最優先だったのです。
私の夫は2度と家のことに口出ししませんでした。感謝もありませんでしたが否定もしませんでした。
この作品の夫は自分が妻を否定していることを最後まで理解してませんから、また同じ過ちをして結局離婚に至ると思います。
なぜ、そこを妻は言わないかといえば、「妻を否定するメンタル」が夫の本質であり、指摘したところで直らないとわかっているからでしょう。
なので、こっそり、お金を貯めて離婚の準備を着々と進めているのでしょう。
夫のほうが「無視はやめろよ」と詰め寄らないのは、その手段が最終と理解しているからでしょう。その手を妻から奪ってしまえば、あとは離婚しかないわけです。
お互いに愛し合っているから、我慢できないと思っていても、相手の気持ちを無視しきれずに、言えないわけです。
どちらかの愛がもう少し少なければ、うちのように(思い知らせてやる!)という態度に出られて、早めに円満な家庭になったのでしょう。
妻の態度が子どもへの虐待になるとは思いません。なぜなら無視しなければ、早々に夫の否定は子どもに向いたでしょうから。妻が夫に響く対抗手段をとったことで、子どもを夫のモラハラから守ったのです。
妻の無視は終わりましたが、夫が妻子を否定するのをやめられるのかどうかまで描いて欲しかったです。
かけがえのなさを感じたから、今後は気をつけるって? そんな男じゃないですよね?
続編、お待ちしてます。
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妻が口をきいてくれません