5.0
強く、美しく、気高く
最下層階級を這いずり回るように生きてきた靴磨きのアデルが自らチャンスを掴み上流社会の頂点のレディに上り詰めようとする事から物語は始まる
神から全てを与えられ、貴族の最高位に君臨するチェーザレの妹、アデライデになりすまして
彼女を蔑む者からの妨害を努力で乗り越え、常に冷静で自分を見失わずに気高く生きる姿はとても美しい
そんなアデライデに初めは冷酷だったチェーザレも無自覚ながらも彼女をかばわずにはいられなくなる
3ヶ月という短い期間に社交界のトップにたどり着くまでに次はどのような試練が待ち受けるのか
アデライデによってチェーザレがどのように変わって行くのか?果たしてこの先当初の計画通りチェーザレの結婚の代わりにデラ・ヴァレ家に嫁ぐのか?
結末が楽しみでならない
また、まだ触れられていないアデライデの出自も気になるところだ
靴磨きの頃の素養の高さ、飲み込みの早さからレディの素質がうかがわれる
最後に全編を通して美しい作画は圧巻だ
登場人物はもちろんのこと建物、背景に至るまで隙なく書き込まれ、その美しい配色にはうっとりさせられる
とても素晴らしい作品と言える
-
1
上流社会