5.0
霊感工務店だけどあったかい話
霊感、のタイトルに惹かれて読みましたが、おどろおどろしいどころか、とってもハートフルな話ばかりでした。
絵の感じもよく、主人公の年齢設定が高めなのが、却って新鮮です。
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55190位 ?
霊感、のタイトルに惹かれて読みましたが、おどろおどろしいどころか、とってもハートフルな話ばかりでした。
絵の感じもよく、主人公の年齢設定が高めなのが、却って新鮮です。
自分で自分を縛らないで!と主人公に思ってしまうけど、そもそも人間、自分自身のことなんか、よくわからない。
モルディングされた型(人に言われたり、自分で作ってしまった生き方)から出ようと思っても、
その型がどんな形しているかもわからない。自分にあるはずの自由に、気が付かない。
恋をしようがしまいが個人の勝手だと思うけど、恋をしてこなかった自分にもやもやを感じて動き出した主人公は、だんだん自由になっていく感じがして、知らず知らずのうちに応援してしまう。
男社会で戦う女性たち。ナナちゃんの気持ちも奥さんの気持ちもわかるなーという感じです。
SNSで通りすがりにいやなコメントしていくのもリアルで、主人公のセリフの「行動が、コトバによっていってしまう(従わされる)」というのにもなるほど、と思いました。
読み応えのあるお話です。
相手のメールに対して湧き上がる感情とか、それに反応してしまう自分への自己嫌悪とか、リアルで切なくてただもう共感しました。「自己評価が低い」のか、女性が仕事で生き残るために「自己評価低い」設定してしまうのか、働く女性あるあるにも共感。
作者さんの、自分に対しても家族に対しても持つ、冷静な目に感心します。
知らない特性を持つ人に対して、こわいと思ってしまったこともありますが、
このマンガで、もっといろんな特性を知りたいと思いました。
ばっかさんの漫画をどれも楽しみに読んでいます。
自分自身のこと、人から聞いた話、全てを、実はとても冷静に俯瞰して描いていて
大笑いするほど面白く、ときにじんと来るように描けるこのかたは、
やはり天才だなーと思います。
人が相手の仕事、心身共にストレスの多いことと思いますが、その中で愛・やさしさを忘れずにいる看護師さんたちに、頭が上がりません。
コロナ禍での大変さ、想像以上の生活を強いられていらしたこともわかり、本当に、尊敬しかありません。
こういう漫画を説教臭さゼロで、人間ドラマとしてもコマ漫画としても面白く読ませる作者もすごいと思いました。
お互いにビデオカメラでもつけて一日を撮影して、それをお互いに見る、
ってことでもしないと、お互いが何をやっているのか、大変な思いをしているのかがわからない。
夫がよく「俺くらい稼げるのか」ってけんかの切り札にするけど、社会的にあなたは男性だから「働く」ことにおいて女性より優遇されている。女性が男性と同じ地位に行くのにすら、男性という「悪習」を打ち破らなければいけないのに。
女性しか子どもを産む体を持っていないんだから、じゃあ女性がその辺で優遇されているかというと、まるで社会のお荷物にされている。戦前から変わらない、日本の「女性は子どもを産むための性」感覚。
と思いながら、身につまされて読みました。
たると君が出てくるのが癒しです。
孤独死の人たちの後片付けをする主人公。霊感が少しあるから、何かを感じることもあるのに、たんたんと作業をすすめる冷静な目と、無理に、故人を温かい目で見ようとしない視線が却って新鮮で、面白いです。
いろいろな人のいろいろな事情。それはわかっているけど、なんとなく自分のがわに誰かを近づけたくなる。でも所詮、ママ友はママ友、「ママ」という仕事の仲間で友だちじゃない。
読んでいて、精神的なホラーを感じました。主人公と一緒に、誰かの真理を覗き込んでいるような、ぞくぞく感があります。
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霊感工務店リペア