4.0
024話までを読んで
Fair or Unfair?
少なくとも現時点ではこの作品の読者のほとんどが、誰かに騙されていると思う。それは、ある登場人物によってはっきりと言及されているアガサ・クリスティの『アクロイド殺し』、つまり「信用できない語り手」が、この作品内に、いるからだ。
そもそも、『きみが誰でも愛してる』って、「きみ」とは誰のことを指すんだ? その「きみ」を「愛してる」とか言っているのは誰なんだ? そして「誰でも」って言うからには裏の顔がありそうだが、その裏の顔を持っているのは、誰のことだ? さらに、裏の顔は、果たしてひとつなのか?
もし作者がマンガによる叙述トリックに挑戦しているのなら、私はこれから先が大いに楽しみだ。先々への期待を込めて星は4としたい。
- 2
きみが誰でも愛してる