5.0
後悔の念を持つ親たちへの救い
35歳会社員で生後半年の息子を持つ父です。
幼い我が子を持つ親として、知っておかねばならない現実を押し付けがましくもなく、軽いタッチで淡々と表現しながらも、 読者へのメッセージ性を強く感じる秀逸作です。
特に、第2話のラストは、涙をなくしては語れません。
我が子が同じような状況になってしまった場合、自分の過失を責めない親はいないでしょう。
そんな後悔の念を持つ親たちに対する唯一の救いこそが本作第2話ラストの表現ではないかと思います。
あの状況であっても、我が子は愛に包まれていたという表現に作者の深い優しさを感じずにはいられません。
それほどのインパクトと感動を伝えられる作者の度量に圧巻されます。
これは嫁さんにも読んで欲しいと心から思いました。
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透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記