5.0
圧倒的な才能のほとばしりに胸が苦しくて
ほのかでで不器用な恋心に救われる思いで、ページをめくりました。
公生が積み重ねた母への優しさは、自分の命の期限を知り息子の将来を心配する母の愛によって、本来感情豊かで繊細な音楽への感性が、精密機械のような演奏技術に化けてしまって先へ進めなくなってしまった。
かをりとの出会いでようやく本来の音楽の才能に気づけたのに。その才能に色がつき光輝き始めたのに、再び大切な人の死を乗り越えなくてはならないなんて…公生の才能って…まだ15才の少年なのに…って、涙が止まりませんでした。
公生とかをりが一緒に演奏したのはたった一回。けれどその一回で音楽への思いも、人生も、生き方も、全てひっくり返されて動き始めた。
世界はカラフルで躍動感にあふれて光に満ちていた。
公生強く生きて、変なピアニストになれ❗
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四月は君の嘘