5.0
愛情
ヒロインのマクシーは、幼い頃から父親の虐待(暴言暴力)を受け、自分など誰からも必要とされてない、と自己肯定感なく育ってきた。父親の命令で、ドラゴン討伐と引換えに兵士と政略結婚。夫は、結婚初夜の翌朝には討伐へ旅立つ。その兵士・リフタンは、3年後、討伐を成功させて名将となり帰還、改めてリフタンとの結婚生活が始まる。リフタンや執事、メイド、兵士達との関わりの中で、少しずつ本来の自分らしさを開花させ、自分も誰かの役に立ちたい、と生まれ変わっていく物語です。虐待の影響で、幸せを感じると、また不幸になる(捨てられて一人になる)のでは?と反射的に不安になります。これが、読者のモヤモヤになるようですが、虐待のPTSDの中ではマシな方です。マクシーの過去や胸の内を知らないリフタンもまわりの人々も、それをカバー出来るほど優しく思いやりがあります。ただの溺愛ストーリーじゃなく、何を大切に生きていくのか、を再認識できるストーリーです。
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