4.0
あやかしが生き生きと描かれていて
祖父が亡くなって一カ月たった。施設から引き取って葵を育ててくれた祖父は、一生を自由気ままに生きた人だった。祖父の遺品に老舗旅館の前で写した一枚の白黒写真があった。小さい頃から妖が見えた葵は、母親から疎まれてボッチだったが、祖父もまた妖が見えるどこか浮世離れした人だった。葵は妖に付きまとわれると食べ物を与えてやり過ごしてきたのだが、ある日赤い鳥居の下にいた鬼面の男に、せがまれて自分のお弁当を渡してしまう。帰りにお弁当箱を回収に行くと、手ぬぐいが置いてあり、その手ぬぐいを見ているといきなり鬼面の男に、妖の住む世界、隠世「かくりょ」に連れて行かれてしまう。男は隠世の老舗旅館「天神屋」の大旦那の鬼神だったのだ。
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かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。