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1 - 10件目/全93件
  1. 評価:5.000 5.0

    逆行して悪女?いや、完璧な淑女になる!

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     ヒロインの公爵令嬢クラウディアは、異母妹のフェルミナの策略に嵌められて断罪され婚約者の王太子シルヴェスターを横取りされて、娼館送りになる。そこで娼館の先輩のヘレンに優しく手ほどきを受けて、ナンバーワンにまで上り詰める。
     大切なことを教えてくれた大好きなヘレンの死を嘆いて神に祈っていたら、14歳頃の母の葬式の日にまでタイムリープしてしまう。
     父親の愛人の娘フェルミナは、可愛らしくか弱い見た目だが性悪な悪女でずる賢かった。
     二度目の人生では、この異母妹に負けないように努力して賢く上手く立ち回ろう、そして、母と親しかったゆえに追い出された侍女マーサと姉のように慕っていたヘレンを救い出して守り抜こう、更に味方の仲間を増やして自分の地盤を固めよう、と心に誓うのだ。
     クラウディアは、前世と違って、我がままをやめて従順に振る舞うことを心がけ、社会情勢や話術を学ぶ、などして、フェルミナを超えてあざとく賢く、しかし性根が優しかったので悪女ではなくて完璧な淑女になっていく。
     まずは、元伯爵令嬢で教養高いヘレンを専属侍女として雇って、ヘレンの娼館落ちを阻止することに成功する、など着々と計画を進める。
     ところで、本作品のヒーローの王太子シルヴェスターは、実はクラウディアの上を行くしたたかな曲者だった。
     王子に手作り刺繍のハンカチを渡した時には、健気さ奥ゆかしさをアピールしようと、指の包帯を見せたりしたが、王子の反応がおかしい。さながら、狐と狸の化かし合い。お互い腹の探り合いをしているが、、、実は善人同士なので相性は良さそうなのだ。
     ところで、王太子の護衛騎士で親友のトリスタンや、別の婚約者候補のルイーゼなど、いいキャラの脇役たちが重要な働きをしてくれている。
     この後、王太子と両想いになっても゙、裏切られ断罪された前世での心の傷の痛みが記憶に残っていて、クラウディアは素直になれなくて、二人の心が行き違う。王太子のプロポーズを演技だと誤解してしまい、その申し出を断わって後悔をするなど、紆余曲折して、波乱万丈があったりする。
     その後、性悪な異母妹はどうなるのか、二人は無事に結ばれるのか、など非常に気になる。また、まだ色々ハプニングが起こりそうだし、先の展開が楽しみだ。
     思いのほか壮大でドラマチックな作品でとても面白い♪

    • 12
  2. 評価:5.000 5.0

    NEW
    神性人レグリアの運命はいかに? 

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     この作品は、神性騎士を産むために現代世界(異世界から見た神性界)から異世界へと召喚されたヒロインの神性人レグリアが、皇太子のラヒクと予定通り結ばれて皇太子妃になって神性騎士を産むのか、それとも他の男性と結ばれるのか、または他に進むべき未来があるのだろうか?レグリアの運命はいかに? という奇想天外なストーリー。

     さて、ジゼルという女性が神性人で、神性界においてレグリアの妹だったとのこと、つまり、転生前の世界でヒロインを罵倒し喧嘩して追い詰めてヒロインが事故死するきっかけになった妹でしょ?ヒロインのレグリアと相性悪いのでは? 嫌な予感しかしない。
    そして、この異世界では、パージュ現象(神性界つまり現代世界から姉妹揃って異世界へと転生して神性人として降臨して、更に何かの拍子にお互いの身体が入れ替わる現象)という奇妙な現象が稀に起こるらしい。レグリアとジゼルにそのような現象が起きたら、きっと大ハプニングになるだろう。けれど、そのような試練を乗り越えて事態が丸く収まれば、それが起爆剤になって、より一層面白い展開になりそうだ。そう考えるとなんだかワクワクしてきたぞ。

     レグリアは、ラヒクのことを良い人なのかもしれないと期待したこともあった。だが、草原人の戦士のヴィカンの仲間がラヒクによって残酷なやり方で命を奪われる現場を目撃してしまい、やはりラヒクは極悪非道な人だったのかと痛感。
    果たして、本当にラヒクは悪人なのか?どっち?
     (個人的に武骨で朴訥としているヴィカンが推し)

     悪人といえば、神官見習いのアニタが嫌い。緊張すると吃音になるシェリンを虐めて、性悪。

     [神性人は早死する?通路人である悪名高きビートリッチェとレグリアは性格が似ているのか?神性人を上手く飼いならさないと神性騎士は破滅に向かう?]など、今はまだ途中なので色々謎だらけでモヤモヤする。レグリアに惹かれる他の男たちがどう絡んでくるのかなど、この先の展開が楽しみ。
     好奇心旺盛な自分は、しばらくこの風変わりな謎解きストーリーから逃げられそうにないな。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    みんな違ってみんないい、癒される!

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     この作品は、二年前に事故で両親を亡くした柚木さんちの四兄弟のお話。
     長男の隼、次男の尊、三男の湊、四男の岳の四兄弟は、それぞれ個性が異なり、それぞれの良さがあるのだ。
     隼は、高校教師をしながら母親代わりとなり家事全般をこなしていて真面目で誠実。 4月生まれの尊と3月生まれの湊は年子の中学一年生で同じ学年なのだが、見た目も性格も全然異なる。尊は、背が高くイケメンで、秀才で、常に泰然自若でクールで大人びている。 湊は、背が低く明るくやんちゃでわんぱく、猪突猛進な自由人で一番子供らしい。 末っ子の岳は、小学一年生なのだが、達観しているような感じで落ち着いていて、わがままを言わないで我慢強く、お向かいのお爺さんとは将棋仲間で一番の親友で、時代劇が好きで渋い趣きがあって、お父さん感が漂う。

     四兄弟みんなに共通しているのは、家族想いで正義感があり健気で誰かの役に立ちたいという気持ちが強く、困った時には心寄り添う優しさが溢れているところである。

     湊と幼馴染の宇多のエピソードが好きだ。初めての彼氏が出来たけど違和感を感じて悩む宇多に対して、かけてあげた湊のセリフが素敵。『人を好きになるって、ありのままのそいつを好きになるってこと。 お前のことちゃんと見てねえやつのことなんかに振り回されるな!宇多は宇多なんだから!』うん、これには痺れてしまった。湊は、格好良いよ!

     ほっこりとした柚木さんちの日常の中にも、時折ささやかな事件が起きるけれど、みんなで心寄り添い支え合って、ともに乗り越えていくさまが素晴らしい。                                                                                         とにかく、ありのままでいいのだ、みんな違ってみんないい、それぞれのキャラが全て魅力的で癒される。
    柚木さんちの四兄弟をずっと応援していきたい!!

    • 1
  4. 評価:5.000 5.0

    言葉足らずの二人がもどかしい!

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     この作品は、女子大生の凜花と元伝説級のホスト(現ホストクラブのオーナー)の彩虎の二人のピュアラブストーリー。
     凜花は初恋の大好きな彩虎と交際ゼロ日で結婚した。入籍して二週間経っても、夫の彩虎はキスすらしてくれないのが悩み。 凜花は、彩虎が亡き父に頼まれて好きでもないのに仕方なく自分と結婚したのだろう、と勘違いしている。
     彩虎は、親の愛情を知らないでグレていたところを凜花の父親(元ホストクラブのオーナー)に拾われて救われて面倒を見てもらい、ホストの頂点へと導いてもらった。亡くなる前の凜花の父親が彩虎に「凜花を頼む」と託していたのは事実であるが、真実のところ、彩虎はずっと凜花を心から愛していたのである。
     彩虎は、凜花への想いは自分の一方的な片想いなのだと勘違いしていた。溺愛するあまり、大切にしたい気持ちが強く、凜花を傷つけないようにと、触れることを避けていたのだ。 つまり、二人は愛し合っている両片想いで、二人とも純真過ぎて不器用で言葉足らずが故に、想いがチグハグ交差して拗れていたのだ。
     凜花は、大好きな彩虎を自由にしてあげよう、と思って、彩虎と初めてのキスが出来たら離婚しよう、と決意する。
     キスをするという悲願を達成して、離婚届けを置いて家を出た凜花は、幼馴染のあかねと一緒に気分転換をしに温泉旅館へ行く。
     彩虎は凜花を追って温泉旅館へと向かうが、、、
    さて、二人はどうなるのか!?

    そもそも彩虎が「 好きだよ。」と、素直にひと言、結婚する前にハッキリ告白しなかったのが悪い!
     確かに、「 私のこと、どう思っているの?」と彩虎に気持ちを問いただすことをしないで、ウジウジしてネガティブ思考の沼にハマってしまう凜花も大概だけど。  拒まれるのを怖がって逃げるだけじゃ、駄目だよね。凜花はもっと心を強くして逞しくなって欲しい。夫の彩虎は超イケメンのモテ男なのだから、メンタル強くないと大変だと思う。この先、他の女の誘惑とかの心配もあるかもだし。
     二人のハッピーエンドは確信してるけれど、色々試練を乗り越えて、よりいっそう二人の絆が強くなりますように、と願うばかりです♪

    • 2
  5. 評価:5.000 5.0

    切ない愛の真実 やり直しの代償、その悲劇

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     リーセルは、19歳の時に、聖女アイリスに嵌められて断罪されて、愛する恋人の王太子の手によって命を落とす。すると記憶を引き継いだまま6歳頃に巻き戻ってタイムリープしていた。

     聖女アイリスの幼馴染のギディオンが、前世の時と人格が全く異なっていて穏やかで優しくてリーセルに好意的に振る舞い、リーセルは戸惑う。              実は、ギディオンと王太子の中身が前世の記憶を引き継いだまま、入れ替わっていたのだ。

     聖女アイリスは性悪で、親友のはずのミアの婚約者ベンジャミンを誘惑して婚約破棄させておきながらギディオンの方が美男子だからつまらないという理由ですぐに振って、ベンジャミンとミアを自殺未遂にまで追い込んでしまった。
    リーセルも前世で恋人の王太子をアイリスに奪われている。アイリスが元凶で、多くの恋人たちの仲は引き裂かれ不幸になっていたのだ。
     アイリスは己の欲望の為には手段を選ばない非情な悪女だ。聖女?どこが?
     アイリスは冷徹で厳格な血族に生まれ愛情不足で育った。その点だけ同情するが、だからといって許されない!
     アイリスの力は、心が欲望溢れて闇落ちする程に強くなるのか?家族に認められたいという想いが根底にあってより一層パワーアップした?

     王太子とギディオンの魂の入れ替わりの謎は、、、おそらくギディオンが黒幕で、王太子に成り代わり国のトップに立ち、かつ、アイリスを手に入れたい、という身勝手な欲望が発端なのではないか?
     そして強力過ぎる二人の魔力による魔術の発動によって、このような時間を遡る二人の魂入れ替わりの壮大な悲劇が起きてしまったのか?

     前まで読み返してみると、現ギディオン(中身王太子)の深く重く純粋な真実の愛が切なくて、もらい泣きしてしまいそうなほどに胸が痛むシーンが多い。
     愛するリーセルを救う為に、瀕死の状態で戦場から駆けつけて、涙流しながら、地獄に落ちる事も覚悟の上で、愛する人に刃を向ける、この不条理に思える愛の代償、この悲劇。アイリスの事など好きでもないのに誤解させてしまい苦しい思いをさせてしまった事を償ってリーセルとやり直したい、という必死の決意で起きた悲劇。

     現王太子(中身ギディオン)とアイリスには天罰がくだりますように!!
     そして現ギディオン(中身王太子)の悲願が叶って、リーセルと共に幸せになってもらいたい!!

    • 4
  6. 評価:5.000 5.0

    セナはファンタジー級 

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     女性たちが、心と身体の癒やし,救いを求めてすがる女性専用マッサージ(女性向け風俗)『東京宵待シンデレラ』。この作品はここを利用する女性たちとセラピストたちの交錯をメインに巻き起こるエピソードがオムニバスで構成されていて、セラピストのセナは、ほぼ全編通じて登場している。
     セナは施設育ち。おそらく幼い頃から、目まぐるしく変わっていく周りの人々や環境にさらされ影響を受けて、様々な艱難辛苦を味わってきたんだろうな…
     だからだろうか、セナの対人コミュ力は優秀で、かつ元々イケメンときているから、売れっ子の花形だ。
     仕事,テクニックも完璧で、それでいて人の心に優しく寄り添ってくれるから、女性客みんな好きになってしまうのは仕方が無い。でも、はじめの話で出てきたアキトなんかとは違って金を毟り取るような下劣な事は、絶対やらない。綺麗な仕事をするのだ。
     セナほどの見た目も内面もイケメンで優れたポテンシャルを持っている男性だったなら、もっと他のジャンルの仕事の、例えば陽の当たる芸能界界隈などで幾らでも引く手あまただろうに...まぁ漫画だからファンタジーなのよね...
     ここに出てくる女性たちにも各々に感じるところあるけれど、現実よくあることだろうな、と俯瞰して読んだ。癒やされたい気持ち、よくわかるよ。
     でも、セナは現実にはいない。セナが女性専用風俗にいるなんてことは、ファンタジーの゙世界だけのお話なのだ。セナは素敵すぎるのよ.....
    ここでたっぷりセナを堪能しておこう!✨😝

    • 4
  7. 評価:5.000 5.0

    偽婚の果てに待つのは絶望or希望か?

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     この作品の主人公は、一年間限定の偽の結婚生活のパートナーを請負うことを専門とする公務員たちで、女性も男性も存在する。
     最初に偽婚請負人として登場してくる明日香が、特に印象に残る。 一話目で、明日香と一年間限定偽婚をした聖は、過去にトラウマを抱えていた為に結婚に対して懐疑的だった。聖は、母親を裏切り家庭を顧みなかった父親に絶望して、結婚に希望を持てずにいたのだ。しかし、入院中の余命わずかな母親を安心させてあげたくて、母親が亡くなる前に、嫁として明日香を母親に会わせたかったのである。そんな聖に対して、明日香は優しい心遣いで寄り添うのである。
     実は、明日香もまた、聖と同じような過去のトラウマを抱えていて、聖の気持ちが理解出来たのだ。明日香と聖の生い立ちは似ていた。
     明日香の父親は不倫をして家を出ていって、父親に捨てられた悲しい想いを引きずる明日香もまた結婚否定派だったのだ。
     そんな二人は、いつしか思いやり合えるようになり、聖は、明日香との心温まる日々を重ねるうちに、結婚っていいな、と感じるようになっていく。
     一年間の偽婚生活が終了して、二人は予定通り離婚する。だが、二人の心にはお互いへの想いが残ることになる。数年後、再会するのだが、、、
     再会した聖は、かつてのように結婚に対して頑なに懐疑的な面影はひとつもなく、柔和な表情であった。聖の心を縛っていたものから解き放たれて、むしろ、結婚して温かい家庭を築きたいと思うようになっていたのだ。
     数年の偽婚請負人の仕事体験を経て明日香の心にも芽生えるものがあった。                                                                    さて、明日香と聖は、どのような答えを出すのだろうか?
     この作品はそれぞれのエピソードの切り口が上手く、人との運命的な出逢いと人の心の変遷、成長、人生の節目の決断などを深く考えさせられるもので、後からジワジワ熱く胸にくる、とても興味深い作品だった。
     人は生きながら成長して生まれ変わることが出来る、全ての人が幸せでありますように、と強く思った。

    • 1
  8. 評価:5.000 5.0

    ヒーローのような主人公。皇后との百合も?

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    主人公のパレスはかわいい顔をしているのだけど、中身はスーパーヒーロー、剣技は権能持ちレベル、周りの侍女たちのいじめにも全く動じないメンタルの強さも持ち、頭も賢く性格も良く、段々と皇后から信頼されるようになり素敵なドレスを見繕ってもらう程までに気に入ってもらえる、女も惚れる女性。まア皇后との百合はないにしても、読者は皇太子とのラブラブよりも皇后とのイチャイチャを求めてしまうかも♥️

    • 3
  9. 評価:5.000 5.0

    セイディたちの幸せを願います

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    セイディ、ジェラルド、ニール、エリザ、ノーマン、他にもいるのかな? よく耐えられたなと思う。普通だったら、10年間も、中身の心は幼いままなのに、たとえ同じ境遇(中身貴族で幼い子供)の仲間がいて励まし合っていたとしても、奴○の強制労働施設での生活、まともに食事も休憩も与えられないなんて、私だったら無理。よっぽど元々メンタルが強くて健康優良児だったのだろう。

     ルーファスは、女奴○のタバサと入れ替わる前のセイディのことが元々凄く好きだったから、中身タバサにどんなに酷い仕打ちに遭っても10年間も婚約破棄しないで我慢していたのに、破棄した途端に元の中身セイディに戻るなんてタイミング悪かったよね。ルーファス、可哀想、、。入れ替わり戻ったセイディは、以前と同じ、いやさらに逞しく優しく慈悲深く素敵な女性に成長していて、改めて、セイディへの恋心を自覚してしまったよね、けれども、、、
    ジェラルドがセイディにプロポーズをしてしまった!
    さて、セイディの出す答えは?

     ところで入れ替わりの謎には、国王と並ぶ国の中枢機関である教会内部の秘密が関わっているようだ。不老不死の教皇?バケモノかよ!、精神を病んだ大司教?
    、「入れ替わり」の為の身体を乗っ取る魔道具?
     エリザの身体を乗っ取った性悪な女奴○のメイベルの欲望、教会内に蠢く謀略など、様々な欲望や謀略などが絡まり、闇深く複雑だ。この入れ替わりを巡るむごたらしい悲劇には、多くの命が犠牲になっている。もう二度とこのようなことが起きないように、と祈るばかりだ。ルーファスたちが解決していくのかな..?

     とにかく、セイディなど罪無き人たちが報われて、幸せになりますように、と心から願っています。

    • 2
  10. 評価:5.000 5.0

    お似合いの二人のご褒美三昧の穏やかな恋

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     ヒロインの3年目社員の唐田しおりは、優しく真面目で気立ては良いけれども、内気で、恋愛には縁遠い純粋地味系女子。ちょっと天然。
     3ヶ月前に同じ部署になった30歳のハイスペックなイケメン上司の天野課長は職場では塩対応で無愛想なとっつきにくいタイプ。
     そんなある日、しおりは、天野課長から、ミスのない丁寧な仕事ぶりを褒められる。何故か、しおりに優しくて、純情でピュアなしおりは天野を好きになってしまう。
     そしておそらく、天野も、自分と波長の合うしおりのことを、早くから好きになっていたに違いない。
     しおりと天野は、書店が好きだったり、刺し身などの和食が好みで、読書しながらお酒を飲む習慣が同じだったりして、趣味、嗜好がぴったり合うお似合いの二人なのだ。
     しおりが恋愛初心者なのは、冒頭からわかっていたが、天野もどうやらスローに恋愛するタイプの、純情ピュアな大人可愛いひとなのでは、と思われるのだ。
     この二人のやり取りが可愛いくて、キュンとしてしまって、心が癒される。
     天野は、しおりにだけは甘々で、お昼には声がけしたり、何かにつけて毎日のように、ちょっとしたご褒美をくれるようになる。もう、ご褒美ざんまいなのだ。これは敏感女子なら、好意を持たれているとすぐに気づくところなのだが、ウブで鈍感なしおりはなかなか気づかない。二人の恋の歩みはスローでゆったりゆっくりなのだ。
     他の男性にしおりが声をかけられたりするだけで、天野が焼きもちを焼くシーンは、クスッと笑える。嫉妬する天野が可愛いくて微笑ましい。
     どうか、一途で健気で素直なしおりが、大人可愛い天野課長に溺愛されて、障害無くハッピーエンドを迎えますように、と願うばかりです♪

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