5.0
「そうだね」の一言が、深い
ものすごく大好きな漫画です。
1000年生きていて、人間とは違う「時間」の価値観を持つフリーレン。人間の生は彼女にとってはほんの短い出来事で、時代も"すぐ"変わっていってしまうし、みんな彼女をおいて死んでいってしまう。
そんなフリーレンが、
昔の仲間とのつながりによって出会うこととなったフェルンやシュタルク達と冒険をしながら、
過去の、勇者ヒンメル達や師匠との思い出を静かに振り返る。
フリーレンと旅をして、若いフェルンやシュタルクがどんどん成長していくのだけど、
実は、
長生きゆえに傍観的な視点を持ったフリーレンもまた、
フェルン達との時間によって、
ほんの少しずつ、ヒンメルや師匠の思い出が違った意味を持ち、成長すらしていくように感じる。
たくさんのエピソードが起きながらも、すごく淡々と冒険が進んでいくが、
シュタルクの"誕生日のハンバーグ"のような、なんでもないような小さなエピソードがひとつひとつ、とても良い。
過去の仲間も今の仲間も、皆フリーレンが好きで、大切に思っていて、一緒に過ごすことを楽しんでいる、、
ということが、かなりさりげなく描かれていることを発見した時に、すごく泣きそうになる笑
口にしない想いを、直接的なセリフなく描くってすごいと思います。
また、登場人物もけっこう多いのに、一人一人きめ細かく描かれています。
ちなみにヒンメルはイケメン勇者なはずなのに、実はかなり笑える存在。だんだん読者にもわかってくる笑 気づいた時には、フリーレンが過去を振り返っている時に、一緒に懐かしむような淋しくも優しい気持ちになってしまう笑
そしてこのタイトルにも書いたフリーレン(そして過去のヒンメル)が頻繁にいう言葉、「そうだね」は、ほんとうにとても奥が深い。
ついでに「ふふん」というセリフと、ドヤ顔のフリーレン(そして、すぐ懲りずに魔導書につられてミミックに喰われそうになる、、、)も好きです。
とても静かで万人受けするストーリーではないはずなのですが、
第一期アニメはすごくお金がかかっていそうな上に、とても良かった。
きっとこの漫画が好きな人が大切に作ってくれたんだな、と思う。
好きすぎて、つい、とりとめなく色々書きすぎてしまいました笑
まとまりがなくてごめんなさい。
ほんとにおススメです。漫画もアニメもぜひ両方!
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葬送のフリーレン