クロエはやっぱり生きていた。そして、デミアンは気づいてしまった。
打ちひしがれたデミアンを見て、ちょっと溜飲が下がった思いでいたけど、ここまでか。
「その先の責任はお前が負うんだ」って、なんの責任?
「共に地獄に落ちる」って何?
道連れにしないで〜
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クロエはやっぱり生きていた。そして、デミアンは気づいてしまった。
打ちひしがれたデミアンを見て、ちょっと溜飲が下がった思いでいたけど、ここまでか。
「その先の責任はお前が負うんだ」って、なんの責任?
「共に地獄に落ちる」って何?
道連れにしないで〜
兄弟で対照的な表情。どこまでもバカっぽくて脳天気な弟。ことの重大さを理解して深刻な兄。
周囲の人の「!」はどういう意味だろう??
この時点でデミアンは、クロエが宝石を身につけて自死した、とは思っていなかったんだ。
事故だと思っていた。
だから、真実にたどり着いてしまうんだろうな。
自死だと思っていてくれたら、当てつけのようにネックレスをつけていても不自然じゃなかったのに。
この話だけ切り取ると、デミアンの悲しみに胸が打たれる。素直になればよかった、という後悔に同情して切なくて涙しただろう。
でも、それだけのことをしてきたので、ここに復讐相成ったと思ってしまう。
個人的にはクロエ推しなので、偽装そのものは賛成。
こうでもしないと、到底逃げられない。
でも、あれは誰?
まさか、誰かを犠牲にしたの?
だとしたら、ちょっと賛成できない。
クロエは強くなった。
あの手紙が本心かどうかはわからない。
この流れにいろんな感情が渦巻くが、幸せになってほしいと思う。
公爵のジコチュウな偏愛に辟易していた時だったので、グレイの純愛に一瞬クラッと来た。
そして、ほっとした自分もいる。
でも、よくよく考えると、今この場面を公爵が見たりしたら、それこそ逆上するだろう。
逃げれたとしても、次期国王とも言われる公爵の魔の手から逃れられるとは到底思えない。つまり、今以上の不幸になる。
やっぱり、きっぱり断るほうがお互いのため。
心穏やかには、読めない。
「嘘だらけのこの場所で(子どもが)たった一つの真実だった」という慟哭が全てを物語る。
にもかかわらず、「これが俺の愛だ」と言い切り、しかもクロエもそれを受け入れた。
もう、どんな結末もハッピーエンドとは思えない。
あれ?
龍の背に乗るのは、生身の人間には負担が大きいとか、言ってなかったっけ?
便利でいいけど。
今までならちょっと待って、って思ったかもしれないけれど、今は、よく言った!と思う。
あまりに方向性が違う。
本当にクロエのことを思っているのではなく、単なる自己マン。
もっと寄り添ってほしかったな。
その品格に反抗を
052話
第52話