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これで前を向けるかな
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これで前を向けるかな
言ったぁ。
本音を出せたね。
そう、嫌なものはどうしたって嫌だもんね。
吐き出したから、あとはここからどうするかだね。
文が本音を出せたのも、和真が事実をごまかさなかったからだよ。
文の顔が心なしか穏やかになって、和真は薄っすら嬉しそう。
って本当は叫びたいほど嬉しいはず。
なんか胸がいっぱいだ。
いいお母さんだね。
文にとっても和真にとっても。
大切にしないとね。
だんだん話が核心へ近づくのかな。
お母さんとお父さんの離婚の話をすることで
文自身の気持ちも整理できるのかも。
もう少し・・・
その時が近づいて来たかな。
「話をすることで気持ちが伝わった瞬間から、人は一人じゃなくなる。」
凄い言葉だね。言い得て妙。
誰しも自分の子供が一番可愛い。
それは幾つになってもそうだ。
だから、文のママだって文が一番可愛い。
その上で、あやを傷つけた和真にアドバイスをするなんて凄いな。
まぁ、それもこれも文を思っての事だと思うけど。
私だったら娘の連れ合いにこんなことがあった時
アドバイス出来るかなぁ。
ちょこっと怪しい。
あなたはどこまで文を愛してるの。
切ないね。
文の代わりにおりゃって和真を殴って蹴って分からせて。
樋口くん、本当は本気だったのに和真と文のために身を引いたんだね。
ありがとう。
きっとあなたにもいい人が現れるよ。
文、樋口くんと一緒になって人生やり直すって選択もあるよ。
きっと彼は一生大事にしてくれる。
今度の事で分かったと思うけど年下だけど、頼りになるし
これがあったからきっと誠実に接してくれる。
文を精一杯包んでくれる。
にぶんのいち夫婦
114話
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