2.0
顔面の良さに反比例した性格の王子
王子はとんでもない美形で、王族の身分から誰にも傅かれ、望めば何でも叶うような立場だった。
婚約者を決める必要があり、令嬢達を呼び寄せて面談したところ、ちょうどいい小娘がいた。それがヒロイン。
名馬の産地、黄金と称される田園地帯の田舎領主の娘。子爵という高貴過ぎず卑し過ぎない程々の身分。田舎言葉を喋る素朴な娘なら余計な権力欲も王妃となる素質も無いだろうと思い、将来的に婚約破棄するつもりで婚約者に定めた。
それから7年間放置。
17歳になったヒロインと顔合わせの時に「貴女は誰だ?」と本人と信じられず困惑、そしてとても美しい貴婦人に育ったと知ると、これなら結婚しようと意見を翻す。
しかしヒロイン、王子に失望しており結婚したくない。
婚約者になったことで度重なる命の危機に晒されており、それなのに王子の関心(正確には従者の判断)は純潔であるかどうかだけで、身の心配も賊を捕縛した父への労いもない。
そのことを訴えられた王子、自分には関係ないとスルー。別に過ぎた事だし無事だし自分が命じたわけじゃないし。
この態度にヒロイン、二度目の失望。
顔も合わせたくない、破談にして故郷に帰ると王子を避けて帰郷準備。夜中眠っていた所に窓から王子が侵入してきてベッドで眠るヒロインに……
未遂で済んだものの三度目の失望。
絶対に帰る!と思うも帰れないように王子に予定を組まれ、そうこうする内に病気の国王の容態が芳しくない事態に。
「父が亡くなれば自分一人で何とかしないといけない。7年の無沙汰は申し訳なかった、だが自分は仕事漬けで忙しい身だったし愛人なんて作ってない。婚約者としては誠実であった。結婚してほしい」←王子の主張意訳
は??????
7年も放置したのは無関心からだし真実反省してるわけじゃないし(従者に機嫌を取れと言われた)、予想外に美人になったから手放すのが惜しくなっただけでそもそも一方的に婚約破棄するつもりでいたような奴が誠実なんてようも言えたな???
でも嘘に気付かないヒロインは父親を亡くそうとしている王子を気の毒がって二人きりの結婚、そしてさらなる屈辱を受けることに_____
星は絵柄とテンポの良さに付けました。
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放置令嬢、王妃になる~7年放っておかれて婚約破棄の予定が、なぜか求愛されています~