5.0
真実を明らかにすることが目的ではない
貧困の少女と、少女を食い物にする汚い男たち、その男たちから親友を守る女の子のお話です。
上巻は親友を殺したと自主してきた美月の供述から始まりますが、これには事実の中に巧みな嘘も混じっています。
真子時点の中巻はただただ辛い。叔父には吐き気がします。
下巻で、上巻の美月の供述は真子を守る為、真子を傷つけた暁を引きずり出すためだとわかります。
美月の望みは真子の尊厳を守ることであり、真実を明らかにすることではない…というのがポイントです。
弁護士の2人が善良な人だったこと、最後の裁判長の言葉が救いでした。
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adabana―徒花―