残念ながら、イル陛下殺害時のハクとスウォンのやりとりを覚えてないので、ハクが何に一番憤っていたのか、今はわからなくなってしまった。
陛下はハクにとっても敬愛する主君だったけど、一番大きいのは、やっぱりヨナに対する裏切りだろう。
スウォンを慕っていたヨナの父を弑し、彼女の地位を奪い、命の危険にさらした。というか、ヨナの命はもう捨てたも同然だった。どうしてそんなことができる? ヨナのことが好きではなかったのか?っていう。
それから、ハク自身に対する裏切りもあるよね。
親友だったのに、将来支えていくはずだったのに。裏切られたことにより、スウォンを憎まなければならなくなった。そんなことをした彼が憎いし、そんなことをされたことが衝撃で、悲しいを通り越す。彼にとって自分はそんなことができる程度の友人だったのかと。
スウォンは全部わかった上で、そういうものを全部切り捨てたんだろう。ヨナでさえも。ある意味真の為政者で、国の為には私情も、大事な人達も犠牲にできる。恨まれるのは覚悟の上で行動を起こした。だから、会ってしまえばこうなることは必然だった。
ハクの怒りに任せた力が凄まじくて、ジュドを倒せたのならスウォンの命を奪ってしまってもよかったのかもしれない。
だけどスウォンが簡単にやられるとは思えないし、倒せたとしてハクに残るものはなんだろう。ヨナに残るものはなんだろう。単純な主君の仇討ちでは終わらなかったはず。
それに、現国王を倒せばまた国は混乱に陥り、ハクとヨナは逆賊になってしまう。スウォンが簒奪した時とは違い、何の根回しもしていないのだから。
ハクもひどい怪我をしている。ジェハが止めてくれてよかった気がする。
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暁のヨナ
276話
第91話 彼はとても大切な友人だった(2/3)