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リエゾンは精神医学では?
のコメント主さんへ
確かに精神科医療内のリエゾンは有名で、原点はそこなのですが、もともとは「繋ぐ」とか「架け橋」という意味を持つフランス語ですので、精神科医療内だけでなく、身体科と精神科をつなぐ役割や災害時はスタッフ(医療職や救援スタッフなど)と住民の精神的なフォローを主軸とした架け橋的な存在になります。
ここで出てくる小児周産期リエゾンは妊娠期(周産期)から小児期へのつながりだったり、周産期医療から小児医療へとの連携、地域の中の子どもや親御さん、妊婦さんを孤立させない身体・精神的な支柱になります。
産科医と小児科医、助産師や保健師・看護師などが5〜6人でグループになって、情報収集と安全確保、緊急時の対応(搬送先決定)などを行いますが、一般の成人や高齢者と妊婦・小児はトリアージの判断基準や初期対応などが全く変わりますので、それなりに熟練した医師や助産師・小児科経験のある看護職でないと務まりません。
メンタル面だけならばDPATという災害時の精神専門医療チームがありますが、小児・周産期は特殊な側面があるため、DPATだけではなく別途専門のスタッフが必要になるのです。
ちなみに私は小児・産科・精神科の経験がある看護職です。
子どもの災害による大きなストレスの発散だったり、そこから心を守るために自然と出てくる防衛機制は大人とかなり異なります。
これはある程度知識と経験がないとなかなか判断ができませんし、この漫画にあるような一見不謹慎な遊びも、災害時に限らず子どもが大きな病気になって入院した時などにもごくごく自然に見られる反応です。
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コウノドリ
226話
TRACK63 災害医療<前編>(1)