チールーさんの投稿一覧

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1 - 10件目/全127件
  1. 評価:5.000 5.0

    興味が尽きない

    構成のしっかりした興味深いストーリーです。主人公の辛い境遇が語られ、続いて心に響く優しい思い出話があったかと思えば、いくつかの謎が浮上してきて、そこに両家の歴史や思惑が絡み、さらには日本のとある伝説で有名なあの女性の名前までが飛び出して、もう続きが気になってどんどん読んでしまいました。あれはどうなるのか、そっちの件の真相は何なのか……と、知りたいことが次々にやって来ます。

    天水家には、ある特徴を持った娘が生まれることがあり、主人公がまさにその娘です。
    娘たちは代々、ある理由でその身を家業の繁栄に役立ててきました。主人公も例外ではなく、家のために身を削っています。
    しかしその貴重さを大切にされるどころか、必要な時だけ搾取され、普段は実の親兄弟から化け物扱い。その仕打ちが本当に酷い。

    父兄に命じられ、主人公に思わぬ相手との縁談が持ち上がります。相手の男性を大切に思い、自分の不幸な身の上に彼を巻き込みたくない主人公は、父親にある言葉を告げます。
    一方で、相手の彼にも、ある秘密が……。

    主人公と相手の男性の心がとても美しく、双方に好感が持てます。
    セリフひとつひとつの言葉選びがよく考えられていて、ストンと腑に落ちたり、ぐっと胸にきたりします。
    作画も美しく、ストーリーによく合っていると感じます。これからも配信されるたび読み進めていきたい作品です。

    • 8
  2. 評価:5.000 5.0

    思いのほか癒される

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    うっかり恋してしまうと痛手になるようなイケナイ男子の香りがする、叶君。主人公の桃もその香りを感じ取り、その沼にハマらないようにと身構えるのですが……。

    読み進めて思うこと。これはなかなかどうして微笑ましい。
    桃の純粋さが微笑ましいはもちろんのこと、意外にも叶君にもそんなところがたくさんあって、少しずつ見せてくれる素直さや優しさにほっこりさせられます。

    叶君はモテるし来る女を拒まないので、周囲から女癖の悪い男だと認識されていますが、本人から進んで女をひっかけたり騙したりすることはなく、むしろ女性に虚しさを感じている様子。それには、叶君のある過去が影響しているようです。

    顔が好き、容姿がセクシー、そんな理由で言い寄る女ばかりの中、ちゃんと叶君の中身を見てくれるのが桃。恋愛経験こそ乏しい桃ですが、そこはやはり年上の社会人。本人も気づいていない懐の深さがあるんですよね。ちゃんと叶君と会話をして、様子を感じ取って、いたわったり心配したりする。(それをできない自分本位の女たちのどれほど多いことか……)そうして、叶君も桃に気持ちを向けていく。桃の願いを叶えたいと思ったり、側にいたいと感じたりする。
    この2人の関係、もちろんキュンとする場面も盛りだくさんですが、私にとっては心温まる癒やしでもあります。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    冥婚から始まる夫婦

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    現在配信されている9話までを読みました。

    堅苦しく愛嬌のない性格ゆえ家族から疎まれている主人公が、とある名家の当主に嫁ぐことに。
    縁談はあれよあれよと決まり、主人公は一人で嫁ぎ先を訪れます。花嫁衣装を纏わされ、婚礼の場に案内された主人公が見たものは……新郎の席に横たわる棺。
    それは、両家で仕組んだ『冥婚』でした。
    なるほど自分は売られたのだとすぐに理解した主人公は、運命を受け入れ、そのまま死者と契りを結ぶことを決意します。
    その時、突然に新郎が生き返って……。

    ストーリー上で早々に旦那様は生き返り、それからは冥婚であったことをふと忘れてしまうような、言わば通常の生者同士の結婚生活が始まります。2人の関係がすぐに甘々になることはありませんが、かといって著しく前途多難という印象でもなく、少しずつ夫婦らしくなっていくのかな……と想像できます。

    では、なぜわざわざ『冥婚』という設定にしたのか。
    実は、現段階のストーリー上ではまだ、旦那様が亡くなった経緯や死因が明かされていません。婚礼の参列者からちらほら聞こえてきた噂話や、旦那様が生き返った際の一族の狼狽ぶりを見ると、当主である旦那様の死には何か謎がありそうな気がします。

    • 22
  4. 評価:5.000 5.0

    奇妙な三角関係

    物語の構成が面白い。ぜひ原作小説も読んでみたいと思いました。

    主要登場人物は3人。レイチェル、ノア、アリシア。それぞれが誰かに恋をしている。しかしその相手が誰なのか明確に描かれているのは、レイチェルのみ。物語はずっとレイチェル視点で進行していきます。したがって、レイチェルの思い込みが含まれている可能性があり、それこそが物語を面白くしているポイントです。
    本当は、ノアは誰が好きなのか。アリシアは何を思っているのか。それらが語られる時、真の傍観者は誰なのかがわかるはず。ああ、知りたい。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    設定がくだらなすぎて面白い

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    かなり笑いました。
    まず設定のくだらなさが妙に面白い。主人公の女性が『自分が最後の返事をしなければ石になる呪い』をかけられてしまうという。そのせいで、メールなのかチャットなのか主人公が開発したメッセージ機能でも、商談相手の公爵様とのやり取りで最後の返信を主人公で終わらせなければ石になってしまうという。
    最高にくだらないのに、どこか心当たりがあるというか……『それでは』『ではでは』『失礼します』『^ ^』……のような、返信の応酬でやめ時がわからなくなる現実のあの場面を思い出してしまいます。
    主人公はなんとか自分の返信で終えようとするのですが、律儀な公爵様がどうしても挨拶を返してくる、その攻防が面白い。

    そして、メッセージ機能だけならまだしも、直接顔を合わせた日には。性懲りも無くまた始まる終わりなき挨拶の繰り返し。最後には主人公がブチ切れて『もう返事をしないで!』『最後の返事は私のものです!』と、もはや挙動不審な人と化してしまうという悲しい事態に。

    呪いの効力は1年間。主人公は乗り切ることができるのでしょうか。善人で見目麗しくもちょっと天然の公爵様との関係は、どうなっていくのでしょう。
    主人公の呪いの秘密を唯一知るじいやと、主人公の不審発言を警戒しまくる公爵様お付きの騎士も、それぞれいいキャラです。
    周囲を巻き込んだドタバタストーリーのこの先が楽しみです。

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    秀逸

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    設定、ストーリー構成、セリフの表現、描画、どれを取っても素晴らしいです。読み応え抜群です。

    人がその目で見て脳に焼きついた記憶は、本来は当人だけのものであるべきプライバシー。そんな脳の映像を取り出して見る技術を得た世界のお話です。
    犯罪を暴くためとはいえ、脳内は個人の秘密の中の秘密。それを覗くという行為が、見た者に何をもたらすのか。大変に興味深い作品です。

    • 0
  7. 評価:5.000 5.0

    大作

    作者様の努力無くしては成し得ない大作です。おそらく多方面に膨大な取材をされたことと思います。中でもアイヌ文化の取材については本当に尽力されたんだろうなと想像します。

    壮大でスペクタクルなストーリーと魅力溢れる登場人物たちに、ありとあらゆる感情を呼び覚まされる漫画です。凄惨な描写に目を覆い、埋蔵金の謎にワクワクし、変態たちの所業にドン引きして、時に涙がこらえられず、そうかと思えばお腹が痛くなるほど笑う。脳内が大忙しです。

    この作品の特徴のひとつに、登場人物それぞれの出自や家族関係が深く掘り下げて描かれていることが挙げられます。それは主要キャラだけでなく、旅の途中で出会って過ぎ去っていくような人物であっても同じで、各々の人生の生々しさが臨場感をもって伝わってきます。
    たとえ主人公と敵対する人物であっても、皆それぞれに強烈な個性と魅力があります。全話を読み終えた今の私にとっては、ゴールデンカムイの登場人物の誰もが愛おしい存在です。

    • 1
  8. 評価:5.000 5.0

    リアルなあるある

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    妊活中の夫婦あるあるだらけのストーリーだと感じました。会話や双方の心の動きがとてもリアル。

    性行為の目的を『子供を作ること』と名言した途端に男女の温度差が生じるのはなぜなんだろう。女性は張りきるし、男性は引き気味になることが多いように感じます。性欲のメカニズムの違いもあるんでしょうが、そもそも本能的にも子孫を残すのための行為なんですけどね。
    女性は妊娠可能な年齢のリミットがあるので、主人公の年齢で焦る気持ちはよくわかりますし、それ以前にも話し合いの機会を持つべきだったと思います。
    夫は精神年齢が低いように感じました。自分が親になるなんて想像してみたこともなさそうな。元カノと連絡を取り合っている時点でもう……仮にこのタイミングで妻が妊娠したら、浮気に走る可能性大ですね。

    2人は喧嘩をしたことがない、という点も少し気になりました。喧嘩にならないほど気が合っていて仲がいいというわけではなく、妻が夫に気を遣っているんだろうなという描写がいくつもあったので。例えば、同じ職場の夫が妻に『職場で監視しないでほしい』と文句を言ってきた時、妻は監視していたわけではなくただなんとなく見ていただけなのに、素直に『ごめん』と答えたり。『は? ちょうど視線の先にいるから見えるだけなんですけど。監視とか自意識過剰なんじゃないの?』と言い返せば、簡単に喧嘩に発展する事例ですよね。

    子供についてろくに話し合ったことがない、喧嘩もしない、そんな2人が、タイトルの『夫婦やめますか?』を果たして話し合えるのか。この先の展開が気になります。

    • 71
  9. 評価:5.000 5.0

    子供たちの存在

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    新撰組を描いたストーリーは数多あれど、子供を主役とする構成は珍しいのではないでしょうか。
    主人公・におは、とあるきっかけで土方歳三と沖田総司と知り合い、土方に誘われて壬生浪士組に入隊します。『子供が辛い目に遭う世の中を変えたい』その一心で、におは真っ直ぐに成長していきます。

    壬生浪士組には、におの他にも太郎とはじめという子供がいて、3人の子供たちは互いに影響を受け合いながら一緒の時間を過ごしています。境遇も考え方も違う3人ですが、時にもめたりしながらも揃って前へと進んでいく様子には青春を感じます。
    また、ストーリーの随所に町の子供たちのエピソードがあり、この作品の視点はいつもそこにあるのだと実感します。

    歴史ものを扱う作品は、必ず歴史的なネタバレを伴います。近藤勇が、土方歳三が、沖田総司が、いつどこでどのように命を落とすか、私たちは知っています。新撰組がどうなっていくか、全ては盛大にネタバレされています。
    その史実の中で、におはどう生きるのか。子供たちは何を感じ、どう行動するのか。それがこの漫画の最大の見どころだと私は思います。

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  10. 評価:5.000 5.0

    過ちを教訓に

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    不思議なタイトルだなあと思いながら読み始めました。湖に投げられた石ころとは何のことを指しているのか、読むとすぐにわかります。

    ストーリーはしっかりしていて読みやすいです。過去に何があったか、どう失敗だったか、それを踏まえて今回はどうするか……と、主人公の独白が筋道立てて語られるので、状況や心理描写が理解しやすいです。
    過去に自身の言葉足らずや行動力不足で解り合えなかった弟を、二度目の人生では甘々に可愛がる主人公の様子が微笑ましい。
    これから深く関わっていくであろう王子様とのこの先も楽しみです。

    絵は美しく個性的です。人物の眉毛に特徴があって、つい目が行きます。
    私は王子様の横顔と緑の目が好きです。

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