5.0
プロ
プロフェッショナルだな、と思いました。
脳外科医の三瓶先生は、急患の症状を見て即座に病名を割り出し、手術をします。発症からの経過時間で後遺症の程度に差が出るから、判断や施術はとてもスピーディーに行われます。
術後のアフターケアもしっかりと行います。『社会復帰まで診るのが脳外科医だから』。この言葉は患者にとってとても心強い。
院内の楽しいイベントに参加中も、重いものは持たない。人助けでも、それが重いものを持つ場合には断る。緊急手術が入った時に、メスを持つ手が僅かでも震えないように。たとえ空気が読めない人と思われても脳外科医としてそれを貫く姿勢は、まさにプロフェッショナルだと感じました。
救急の星前先生は三瓶先生とは真逆で、全ての診療科を網羅したいと考えているお医者さんです。もちろん各科のスペシャリストがいてくれることは大事ですが、同時にこうした全科を広くカバーする先生がいてくれることも、患者にとって大きな安心になると思います。具合が悪い時に各科たらい回しはしんどいですもんね。
人が病院にかかる時というのは、必ずどこかが弱っているわけで、それに比例して心も弱っています。そんな時に、こんなプロフェッショナルたちが出迎えてくれたら本当にありがたいだろうな、と想像しながら読みました。
- 0
アンメット ーある脳外科医の日記ー