5.0
大作
作者様の努力無くしては成し得ない大作です。おそらく多方面に膨大な取材をされたことと思います。中でもアイヌ文化の取材については本当に尽力されたんだろうなと想像します。
壮大でスペクタクルなストーリーと魅力溢れる登場人物たちに、ありとあらゆる感情を呼び覚まされる漫画です。凄惨な描写に目を覆い、埋蔵金の謎にワクワクし、変態たちの所業にドン引きして、時に涙がこらえられず、そうかと思えばお腹が痛くなるほど笑う。脳内が大忙しです。
この作品の特徴のひとつに、登場人物それぞれの出自や家族関係が深く掘り下げて描かれていることが挙げられます。それは主要キャラだけでなく、旅の途中で出会って過ぎ去っていくような人物であっても同じで、各々の人生の生々しさが臨場感をもって伝わってきます。
たとえ主人公と敵対する人物であっても、皆それぞれに強烈な個性と魅力があります。全話を読み終えた今の私にとっては、ゴールデンカムイの登場人物の誰もが愛おしい存在です。
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ゴールデンカムイ