4.0
甘いけど、、、
私も状況は違えど、結婚前に妊娠をしました。既にお互いに成人していて、それでも相手のご両親が「うちの息子が〜、、、」と正装で私の実家まで謝罪にきて、父が「どちらかが悪いわけでなく2人がいたから出来た子供だから謝る必要はない」と言っていたのを思い出しました。20歳そこそこで妊娠出産だけでも周りはまだ遊んでいて、自分は産むまでつわりがあって部屋に篭りきり。主人も同じように葛藤していたと思います。この作品にも高校生活と妊娠している自分。赤ちゃんが成長していくことにワクワクしつつも友達とワイワイするのが楽しくて仕方ない。色々な矛盾が主人公の中で渦巻いてるのが分かって、そうだよねーと共感して読んでいました。それとご両親の気持ち。私も妊娠を機に結婚し、今は2人の子供がいるので、もし自分の子供が、、、と考えるとやはり手放しで喜べることではなくて、性教育はしっかりしなきゃなと思いました。「別れなさい」という言葉も、もし中絶していたとして、もっと色んなことを学んでほしい、まだ子供、責任が取れない等々、結局は今まで通り苦労することなく「子供」として生活するために中絶を選択するのに当人が一緒にいては妊娠、中絶を無かったことには絶対にできない(別れても無かったことにはならないけど)と言うのが容易に想像出来るから、子供のことを思い過ぎて、別れなさいと言ったのかなぁと思います。親の視点で読んでも、子供の視点で読んでもかなり考えさせられる点がある作品です。
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あの子の子ども