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鉄コン筋クリートから来ました!
平成のロマンチズムです。松本大洋、バブル後期の荒廃した若者の心を深く慰めてくれた漫画家です。90年代ですでに甘すぎる心理学、2020年代では多分多くの人の理解を超えているのでは。しかし、一昔前の日本人は、否、人間は、このように豊かな情緒を持っていたという証明ですから、今の少年少女に読んでほしい。
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平成のロマンチズムです。松本大洋、バブル後期の荒廃した若者の心を深く慰めてくれた漫画家です。90年代ですでに甘すぎる心理学、2020年代では多分多くの人の理解を超えているのでは。しかし、一昔前の日本人は、否、人間は、このように豊かな情緒を持っていたという証明ですから、今の少年少女に読んでほしい。
文学も映画も世相もひどい時代でした。ビッグコミックスピリッツだけが創造性のオアシスでした。夜中にコンビニに新刊を買いに行きました。
英語版、フランス語版、イタリア語版を見ました。日本人以上に西欧的な価値観に基づいていると思います。
創ること、小さな日常の光景の破片から、誰も想像しなかった形と機能を新しく生み出すこと。工作って本当に楽しい時間だったと思う。売っているものを選ぶのが自由と思っている時代に。
まだ読み始めですが、期待しています。前漢三国志時代の歴史に取り組む者です。日本史・西洋史は小説で学びましたが、中国は初めて漫画から入ります。何卒よろしくお願いします!
知らないことばかり、宝石のような介護のエピソードです。おそらくこうした業種を身近に経験した作者の方が、見た通り、肌を通して知り合った人たちに想像した人生の幻影をそのまま描かれたのだと思いますが、信じられない作品になっています。与えても与えても無為に失われる介護の現実。戦後から高度経済成長の日本をひたすら支え続けた、今はなくなりつつある、純粋に地域的な「日本人」である高齢者の尊厳を、最後の息まで信じる、という崇高なミッションを持ちながら、またそれゆえに、日本社会全ての良心を表していながらも、社会に経済的に益することは決してない職種。この矛盾を描いて、介護と老人の価値を取り戻している。
「面白い」「やめられない」というより、「魅力的」な作品だと思います。凪は萎縮したキャラクターとして造型されているけれど、その役割はまっさらな器であること、そして透明な眼差しであること。これを成し遂げる作家のバランス感覚はすごい、そこから来る物語としての達成はすごい。普通は、書いている人の価値観とか自意識がしっかりバイアスをかけるもの。そして主人公が世界を映し出す目を曇らせるもの。凪という読む人誰もの視線を一度リセットする装置によって、日常の光景が冒険に見えてくるのです。
超最先端の職業ですね。毎日孤独死が報じられて、誰もが心の底でいつかは自分と震えている。まだ10年、まだ20年ある、その間に愛してくれる誰かが見つかるだろうとか、近所付き合いが密で、誰もが誰もの家に入り込むような昔の共同体のような社会が見つかるだろうとか、独り言を言っているけれど。10年後も20年後も孤独なままだという確信がどこかにある。そういう私たちに警鐘を鳴らす職業。日本人すべての看取り人、それが特殊清掃人。
画力が素晴らしいので、30年前の前編も読んでみました。元々イラストレーターとか画家の修行をした人なんでしょうかね。デザイナーかな。絵の才能はすごいですね。少女漫画にはあまりいないタイプだけれど、ちばてつやとか大友克洋とか、画家としての能力がストーリーテラーとしての能力を凌駕するような人は少年漫画に多いように思う。しかもこのユーモア!ギャグは完全に少年ジャンプですよね。もしかして男性ですか?
すごい人間観察が隅々まで行き届いた作品と思います。デッサン力半端ない。日本はいい国ですよね、漫画という教育ツールがある。つとむさん、前職の係長によく似ている。ただタフで無神経で、時にナイスガイ、時にファミリーガイ、時にパワハラだったI係長も、以前に精神を病んで長く休職していたと聞きました。つとむさんにそっくりでした。驚くべきは、こんな複雑で陰影のある一人の人間の典型的な姿が、3本の線で描かれた顔に実現していることです。本当、すごいです。
法医学に興味ありました。漫画っていうツールは本当にすごい教科書です。
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花男