禪院家。呪術界御三家と名高い名門。その血筋にあって、生まれながらにして呪力を与えられなかった禪院真希は『落ちこぼれ』と蔑まされた。しかし、真希は、呪力の無い代わりに常人離れした膂力に恵まれた。すなわち『天与呪縛』である。
真希は、自らの悲運にあらがい、身一つで呪霊と対峙する呪術師として研鑽を積む道を選んだ。
そんな真希は、先の『渋谷事変』において凶大な呪霊との壮絶な戦いに身を投じたが、戦いの中で禪院家当主は命を失った。
嵐が去ったとき、当主を失った禪院家では、家督争いが起こり、争いは激しさを増し、真希とその最愛の妹は禪院家の悪意に飲み込まれた。
絶対絶命の境地に追いやられた真希は、全てを失った。
しかし、全てを失ったとき、真希が背負い続けた呪縛は完成する。覚醒する真希。
そして、真希は禪院家、破壊と創造の起点となる。
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呪術廻戦
156話
第148話 葦を啣む