5.0
全て読んでから1話目読むと切なくて泣ける
冒頭でフリーレンはエルフで時間の流れが人よりずっとゆっくりだったために魔王を倒す10年に及ぶ冒険を「あっという間だった」と評した。人間であるヒンメルとハイターはフリーレンのそんな淡白さが彼女の長い時間生きてきたために全ての事柄がフリーレンの中で大きな出来事として取られられていないのだろうと長い時間を生きるエルフとしての特性だと考えている。
けれど、フリーレンはヒンメルが死んで、初めて、人の時間は自分よりずっと短くてかけがえなくて今しかできないことが沢山あるのだと気づいて「人を知りたい」という気持ちを持つことになる。
フリーレンは人を知る旅を終える頃に冒険にあった様々な出来事を追憶して「ああ、あの10年は、かけがえのない日々だった」と振り返り、取り返しのつかない年月もヒンメルへの思いを気づくことになるんだろうなぁという切なさを感じる。
冒頭にカウントされるヒンメルの死後◯年という数字が大きくなればなるほど、切なくなる物語です。
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葬送のフリーレン