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病院で彩香は大沢が若い頃結核をわずらって肺が弱いため、癌の手術は出来ないと主治医から言われる。長くて半年、短いと3ヶ月だという。病室で大沢は病院で死にたくない、彩香の伊豆の旅館でなくなりたいと告げる。彩香は体力のあるうちに大沢を自分の旅館の海の見える離れの部屋に移し、そこで東京と伊豆を行き来し大沢を看病する。最後は彩香の手を握りしめ、彩香への今までの思いを伝え大沢は息絶えた。ここでひとまず女帝彩香の物語は終わる。
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病院で彩香は大沢が若い頃結核をわずらって肺が弱いため、癌の手術は出来ないと主治医から言われる。長くて半年、短いと3ヶ月だという。病室で大沢は病院で死にたくない、彩香の伊豆の旅館でなくなりたいと告げる。彩香は体力のあるうちに大沢を自分の旅館の海の見える離れの部屋に移し、そこで東京と伊豆を行き来し大沢を看病する。最後は彩香の手を握りしめ、彩香への今までの思いを伝え大沢は息絶えた。ここでひとまず女帝彩香の物語は終わる。
熱海の彩香の旅館も順調に営業を続けていた。彩香の父、父の家族、明日香、おかあさんが集まり彩香の父の誕生日を皆で祝う。あれからもよい関係を続けているようだ。そして彩香の耳に作家の大沢が癌でもう長くないという話が入ってくる。
烏丸会篠原会長の葬儀中に跡目の件で組員が言い争いになったが、そこで彩香が今はそんなことをしている場合ではない、篠原会長を偲ぶべきだと一喝する。そこが彩香が女帝と呼ばれる所以だ。
深夜彩香の家に、京都烏丸会の篠原さんが亡くなったと電話で連絡があった。彩香は篠原の葬儀に出向く。
夢破れた梨奈は杉野と離婚すると言い出した。店を訪れ杉野にその話を聞いた彩香は憤慨し、杉野家に乗り込み、私は誰とも再婚することはないし、女だったら夫や息子に夢を託し応援しろと梨奈に啖呵を切りる。杉野も梨奈を、誰にでも過ちはある、過ちをおかしたとしても何度でもやり直せばいい、と梨奈を許す。
猪郷が亀田を呼び出し、蟷螂会の一件皆お見通しだ、お前がなんとかしろと叱責する。民力党府連は京都府警にも手を回す。お陰で烏丸会が捜査に入られる。蟷螂会は民力党や府警の後ろ楯をいいことに京都に攻め入ろうとしていた。イケイケの蟷螂会をフィクサーの猪郷にやっつけて欲しいものだ。
尾上は彩香の助けになればと父親として保証人になったこと、国民の前で真実を話し国民に審判を伺うこと、そして彩香に家族として会いたいということ、これからも家族として支えてくれること、一連の騒ぎのお詫びと真実を全て話した。国会では与党どころか野党からからも支持を得た。梨奈は自分と父が彩香と尾上総理に負けたことを悔しがる。
尾上総理は国会で、彩香は自分の娘であると宣言した。彩香の母との経緯、そして彩香との再開、今の妻との出会いを話し出す。梨奈はてっきり尾上が彩香と不倫していて、総理の座を失脚するものだとばかり思っていて狼狽する。
尾上総理は一連の彩香とのスキャンダル報道に対し、国会議員を国会に集め、全てを話すつもりのようだ。梨奈が父親と一緒にテレビの前で尾上総理の失脚を見届けようとしていた。相変わらずだなー梨奈は。
総理の愛人かと騒がれている彩香の元に、伊達、大翔、大沢先生、藤田社長等の日本を代表するような大物達がかけつけて、マスコミを追い払う。総理と彩香はまぎれもなく父娘の関係だ。総理は騒動の全てを今の家族に話し、一任し、返事を待つ。そして総理のもとに連絡が入る。総理は全てを国民に話すと決意をする。
女帝
560話
外伝 そしてその後…父と大沢(2)