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直人と連絡が取れず、大翔に連絡をする彩香。電話が繋がり、お互い争うのをやめられないのかと大翔に懇願する彩香だが、大翔にはもう止められないところまで来ているので無理だと言われ、もう連絡してこないようにと電話を切られてしまう。それでも何とかしたいと、大翔の息子の賢吾に連絡を取ろうと賢吾と親しいお店のホステス沙也に頼むが、賢吾の方から沙也に暫く会えないからと、西へ行くと告げられたと彩香に報告する。彩香は賢吾が直人へのヒットマンなのだと感づき気持ちは焦る。
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直人と連絡が取れず、大翔に連絡をする彩香。電話が繋がり、お互い争うのをやめられないのかと大翔に懇願する彩香だが、大翔にはもう止められないところまで来ているので無理だと言われ、もう連絡してこないようにと電話を切られてしまう。それでも何とかしたいと、大翔の息子の賢吾に連絡を取ろうと賢吾と親しいお店のホステス沙也に頼むが、賢吾の方から沙也に暫く会えないからと、西へ行くと告げられたと彩香に報告する。彩香は賢吾が直人へのヒットマンなのだと感づき気持ちは焦る。
菱和会の跡目問題で内部が揺れている。大翔組は伊達組の伊達の命をとって力を見せつけようと、大翔の息子の賢吾が名乗りをあげ大翔親分もそれに同意する。両者の軋轢を止めようと彩香は伊達組の伊達直人に連絡を取ろうとするがなかなか繋がらない。彩香は直人と話せないなら大翔の親分と連絡をとってみるようにとおかあさんにも言われる。うまく大翔と連絡が繋がればいいのだが。
大翔組と菱和会の抗争が両組を恨む輩の仕業によって起こってしまい死人まで出た。大翔組の大翔と、菱和会系伊達組の伊達と懇意にしている彩香は頭を抱える。
大翔の組長の息子堅吾が、彩香に勤める沙也と結ばれようとしていたその時、堅吾に1本の電話が入る。菱和の偽バッチをつけた男が大翔組の幹部を痛めつけたのだ。大翔組の組員は菱和が縄張りを取りに来たと躍起になり、菱和系の六本木の伊達組の事務所に武装してなだれ込んで行った。この一連の火種が仕組まれたものだということに気づけばいいのだが。これまで良好な関係を築いてきた大翔と伊達の元に暗雲が立ち込めていく。大事になる前に、曲者に仕組まれた事だと気づいて欲しいと思う。
東の大翔と西の菱和の抗争を引き起こす火種になるような事件が起こる。お互いの組の者ではなく、菱和と大翔に昔苦い思いをさられた男達の仕業だ。直人は大翔の作り物のバッチをつけた男に、1人になったところを銃で撃たれてしまう。助かってくれるとよいのだが。
見習いから舞妓になると知った康平は明日香に鳩の付いた稲穂のかんざしをプレゼントする。京に来てからプレゼントを貰うのが初めてだった明日香はプレゼントを嬉しくい帯に潜めて今日1日身につけておくことにする。東京では梨奈が明日香を傷ものにしようと策略し、その手の裏の筋のものに依頼する。見習いさんからの帰り道明日香は見知らぬ男に行く手を塞がれる。梨奈の依頼をうけたものの仕業か。康平からのかんざしが明日香の身を救ってくれるといいのだが。
板前見習いの康平は改めて明日香に将来一緒になりたいとの気持ちを告げるが、明日香の心の中には明日香と直人と組を守り服役中の武士がいる。明日香と同期の美佳は見習いさんの修行の1年を待たず舞妓になれることとなり、店出しの日を待つ。よし野のおかあさんが立派な黒紋付きを頼んでくれた品が届き、おかあさんと房子さんねえさんに手伝って貰い黒紋付きに袖を通し、3人共感慨深い気持ちで一杯になり、明日香は涙を流す。謙司のは母梨奈は謙司に対して理解を示すふりをしてみせるが、明日香を潰そうと企んでいる。
明日香のお店出しが年明けに決まった。通常は親に晴れ姿を見せるものだけれど、明日香はよし野のおかあさんに母親には知らせない様に懇願する。一旦は明日香の意向を汲んだおかあさんだったが、そうもいくまいと、直人を通して明日香の母、彩香に知らせてもらうことになったが、彩香は明日香に京の町で女帝にまで登り詰めて欲しいと考え、明日香の晴れ姿を見に行く事はしない直人に伝える。代わりに直人が明日香の晴れ姿を見に行く事となる。まだ男を知らない明日香にとって、歌舞伎の先生と大人の関係を続ける雪乃さんねえさんの本当の胸中はわからない。
銀座の彩香に集まった作家先生と大翔のご夫妻、そして彩香が銀座で働く女がリタイアしたのち身寄りの無いものはその先どう生きて行ったらよいのかを話し合っていた。先生から旅館はどうだろうかと提案があり、大翔夫妻も賛同し、彩香も前向きに考えてみることになった。その時関西では瀕死の親分から次の跡目を誰にしたいかを録音して残す為苦戦していた。
明日香の懸命の努力で、仕込みさんから見習いさんになることが出来た。雪乃さんねえさんにお化粧を施してもらい、髪を結い、男衆さんに着物を着せてもらい、見習いさんの修行が始まる。同期の美佳は相変わらずライバル心むき出しだが、明日香も負けじと心に誓う。そんなある日、よし野で女性お一人様のお客が明日香を待ち受ける。謙司の母の梨奈だ。般若のような形相で明日香を睨みつける。何を言い出すのか、梨奈の性格を考えると末恐ろしいが、明日香は梨奈に負けないで欲しい。
女帝
518話
相克(2)