5.0
馬鹿は死ななきゃ治らない
本作の主人公は、決して勧善懲悪のヒーローではない。いじめっこ(というレベルを越えて、もはやただの犯罪者)を主人公があやめるのは、正義感にかられて、ではなく単に自らの欲求を満たすため。
しかし、それによって結果的に多くの人が救われる。
「馬鹿は死ななきゃ治らない」とは、昔の人はよく言ったもので、現実世界にも、煽り運転の末に人を轢くような人間や、人をいじめて自殺にまで追い込むような人間がいるが、そんな人間が更生することなんてあり得ず、まさに「死ななきゃ治らない」。
他の多くの人を守るため、そういった一部の人間は守られるべきではないと、多くの人が本音では気付いているから、本作のようなダークヒーローにもなぜか惹かれてしまうのだと思う。
かなりきつい表現もあるのだが、読み終わったあとはなぜか気分がすっきりしている。
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小悪魔教師サイコ