3.0
最初は面白かったのですが
最初は勢いもあり、平野耕太のあの独特の作風もあって面白かったのですが、読み進めて登場人物が増えてくると、ちょっと腑に落ちないというか疑問点が生じてきました。
登場人物達は「漂流者」か「廃棄物」のどちらかの陣営に属して戦う事になっていますが、そもそも何故戦っているのか理由がよく分からない。
体裁としては人類/亜人(+漂流者)vs魔物/怪物(+廃棄物)、となっていますが、戦うのであれば必ず「自分はどちらの陣営に属すべきか」の理由が必要になると思いますが、それを選ぶシーンが無い(選べない?)
EASYや紫に召還されたからと言って、そのままその陣営で良し、と思うものでしょうか。
まあ廃棄物は怨嗟と人格破綻であまりその辺を考えないのかも知れないですが。
漂流者側は人類系に与するから分かるとしても、廃棄物側に付いた人物達はそのまま戦う理由があるのか?
何故、人類/亜人を攻撃するのか。周辺にいる魔物や怪物、黒王を倒しに行けばいいではないか。
「どちらの陣営について」「何の為に」「誰と」戦うのかが読み取れない。
新しく人物が登場したシーンで他のキャラ達が「どっちだ?」「どっちだ!」と漂流者か廃棄物なのかを推し量るシーンがありますが、まさにそうで、その人物はどちらについてもどっちもありな状況下で、何が決め手になっているのかさっぱり分からない。
まあ信長と光秀のように、因縁のある相手と敵対陣営に付いたのだろう、というケースは分かるのですが。
どの登場人物をどちらの陣営に所属させるか、はこの作品の根幹要素だと思うのですが、そこの原理が理解できず、冒頭の「腑に落ちない」結果となりました。
読者として単純に読むならば、過去の英雄/偉人達のハチャメチャバトルで楽しいかも知れませんが、登場人物達の行動原理がだんだん理解できなくなってきたので、途中で読むのを止めてしまいました。
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ドリフターズ