5.0
予想に反して面白いです!
配信されている47話まで一気に読みました。
最初、よくある”可哀想なヒロインがお金持ちイケメン王子に見初められ溺愛される”というような王道漫画だと思い、評価されているほど期待はしていませんでしたが、ちょっとびっくり、面白いです!
タイトルでも一目瞭然ですが、表向きはシンデレラストーリーなのでしょうが、それと並行して裏ではミステリー要素が散りばめられていて、ヒロインや家族に関する謎解きが進行していきます。
更には、異文化や自分のルーツ、アイデンティティについて考えさせられるテーマが盛り込まれているのですが、私自身や家族が混血や異文化が生じる軋轢に悩む経験もあり実体験と重ねながら興味深く読むことができました。
蝶よ花よと大切に育てられた美少女の姉とは違い、実の両親から虐げられ使用人以下のように力仕事、汚れ仕事、家長の仕事までしながら生きてきたヒロイン、マリー。
自分の誕生日会の日でも着飾ることは許されず、金持ちな婿探しという両親の目論みで華やかな姉のお披露目会のようになっていて、そんな時、ひっそりと中庭で時間を潰すマリーに出逢うのが、誕生日会に招待されていて、外見の特徴で混血とわかる富豪の伯爵様キュロス。
装いからイプサンドロス共和国のものだと見抜き、実はその異国の文化や言葉に心酔するほどの教養があり目を輝かせながら話すマリーに対して、最初は使用人と間違えたものの恋をするキュロス。
その後、立場逆転の誕生日会のおかげで、キュロスはマリーを姉のアナスタジアと勘違いしたまま求婚の手紙を送るのですが、、、
姉が嫁ぐ道中で消息不明の事故死。
その身代わりで慰み者として嫁ぐと勘違いするマリー。家族からの虐待や自分の勘違いが原因で自己評価の低すぎるマリーへの恋は長期戦と覚悟するキュロス。
、、とポンポン話が進んでいきます。
マリーを大切に想う溺愛っぷりは勿論のこと、異国人を嫌う王国で、育ちの良くない移民たちを使用人として雇い家族のように大切にして接しているキュロスが本当に素敵です。
そんな所が異文化に憧れリスペクトする苦労人マリーと惹かれ合うのだと思います。
女子の好きな”磨き上げたら想像以上に美女だった”ボーナスポイントあり!マリーの言動に一喜一憂するキュロスが可愛いです。二人を取り巻く使用人達との絆も見所です。
異文化に興味ある方には読んで欲しい作品です。
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