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作品レビュー
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11 - 20件目/全147件

  1. 評価:3.000 3.0

    ラストが…

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    一気に読んでしまった。
    読ませるパワーはかなり強いと思う。

    あくまで「大人」のための恋愛漫画。
    自分はそこまでひねくれているつもりもないが、さすがに十代のキラキラした恋愛漫画には、「いや、勘弁して下さい」となってしまう。
    きっと眩し過ぎるのだ、私が汚れてしまったが故に。

    その点、この漫画は、恋愛にまつわる「綺麗事」を徹底的に排除したような作品で、かといって殺伐とすることもなく、気持ちよく読めた。
    そういうバランスというのは、難しいし、貴重である。

    それだけに、ラストは残念だ。
    何というか、「大人」として恋愛することにしっかり向き合う漫画だと思っていたのだけれど、ラストはそれを裏切られたような気がしてしまった。
    もっとも、この漫画は、「おぼつかない恋愛と揺るぎない友情」を描いてもいるわけで、そういう意味では、相応しいラストなのかもしれないのだけれど…。

    • 14
  2. 評価:3.000 3.0

    裏社会の「軽さ」

    まずまず面白く読んだ。
    ただ、私の悪い癖なのだが、こういう「裏社会モノ」の漫画を読むと、ついつい「闇金ウシジマくん」と比べてしまう。
    そうすると、この漫画は、圧倒的に軽い。
    別にやたらと重苦しく描いてくれとは言わないが、ひりつくような死線をくぐっているはずの登場人物たちの印象が、どうにも軽い。

    彼らが何を守り、何に生き、何に死ぬことを覚悟しているのか。
    私には、それがイマイチ見えなかった。
    それが「軽さ」の正体だと思ったし、その軽さは、私の趣向には合わなかった。

    ただし、それは「よくも悪くも」なので、この軽さゆえに作品を受け入れやすい、という読者であれば、文句なしにノレると思う。

    • 12
  3. 評価:3.000 3.0

    その愛を叫べ

    あまりマニアぶるのもどうかと思うが、私は物心ついた頃からの生粋の妖怪オタクなので、こういう種類の漫画にはいささか厳しくなるのは許してもらいたい。

    昭和初期という時代や「奇獣商」という設定には独特の情緒があって、作品の雰囲気は悪くなかった。
    テンポよくサクサク読める点も、個人的には好みだった。
    しかし、何かが決定的に足りない、という不満は、決して晴れることがなかった。

    それは、ひとことで言えば、怪異という存在に対する偏執、ということになるかと思う。
    もう少しポジティブな(あるいは酷な)言い方をすれば、愛情、と言ってもいい。

    もちろん、妖怪変化を描く人間が、妖怪を好きで好きでたまらない、という人間である必要は、本当は、ない。
    別に、大して好きではない妖怪を、作品の「題材」として器用に用いるのも、アリだと思う。
    だが私は、水木しげるチルドレンだ。
    妖怪という訳のわからないものに対して、あれほど過剰で激烈で、それでいて適当で、ただ、どうしようもなく愛してしまう、という向き合い方をした人間によって、私は妖怪を知ったのだ。
    その魂は、水木しげるが鳥山石燕から受け継いだものだし、例えば京極夏彦に受け継がれたものなのだと思う。

    この世界の片隅で密かに妖怪を愛する者として、本作には、ある種の不満と寂しさみたいなものを感じないわけにはいかなかった。

    もちろん、作者が妖怪をどう思っているのか、本当のところはわからない。
    だが、その点が問題なのだ。
    わからない、伝わらない、ということが。
    本当に妖怪が好きなら、作品の中で、もっとその愛を叫べよ。

    • 11
  4. 評価:3.000 3.0

    得るものは金、失うものは何?

    父親の会社が倒産し、学費を稼ぐ必要に迫られた主人公は、飲み会に参加して報酬を得る、というバイトを始めるのだが…という話。

    こういう「転落系」の漫画は、「闇金ウシジマくん」を水で薄めたみたいな作品ばかりで、リアリティーも迫力も何もない、ということが多いのだが、「転落」の過程における心理に関しては、なかなかリアルに描かれていたのではないかと思う。

    「若さと美しさを効率よく金に換えて何が悪いの?」
    それが彼女の陥った「理屈」だが、実際問題、この理屈を看破することは難しい。
    ただ、私が思うのは、その「交換」は、物々交換のような単純な一対一の交換ではない、ということだ。
    自分では「交換」と思い込んでいるその過程で、目に見えにくい諸々を失っていることに、彼女は気づいていない。
    自尊心だとか、金銭感覚だとか、価値観だとか、何を幸福と感じ得るかという感受性だとか、そういったものを磨り減らし、損ない得るのだ、という覚悟や危機感がない。

    そういえば、ウシジマくんが言っていた。
    「簡単に得た金は、簡単に使う」ってね。

    • 11
  5. 評価:3.000 3.0

    ゴゴゴゴゴ…

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    申し訳ないが、はっきり言って、面白くはなかった。
    登場人物たちの行動が不自然に過ぎて、「嗚呼、これは恋愛に疎い人が描いてるな」という性格の悪い感想が浮かんだ。
    だいたい、浮気の模様をSNSの裏アカウントに綴る既婚の男なんているか?
    まあ、そういう人間がこの世にいてはならないとは言わないが、私はこの時点でいっきに冷めた。

    星をひとつ足したのは、作者の意図とは全く別のところで、妙に笑えたからである。
    ところどころに、何か「ジョジョ」とか「HUNTER×HUNTER」とかの心理戦のシーンみたいな演出が入る。

    読んだ人は、ちょっと読み返してみてほしい。
    例えば、主人公が夫の浮気相手を突然に悟る場面。
    「私の女の勘が言っている」
    このシーンは、「HUNTER×HUNTER」でスクワラというキャラが散るシーンを彷彿とさせる。
    実際、この気づきは唐突極まりなく、主人公が念能力でも使っているとしか思えない。

    あるいは例えば、主人公が急に誘惑されるシーン。
    主人公の夫の浮気相手の夫が、
    「あなたを抱くというメリットがね」などと言っていきなり駆け引きを始めるわけだが、このあたり、背景に「ゴゴゴゴゴ…」という文字を入れたくならないだろうか。
    私はこれが面白くて、「この男ッ!妻の不倫相手の妻に関係を迫るタイプのスタンド使いッ!」とか妄想して遊んだ。
    それくらいしかすることがなかった。

    うーん、恋愛漫画のふりをした、バトル漫画のパロディ風ギャグ漫画にすればよかったんじゃあないか?

    • 11
  6. 評価:3.000 3.0

    原作に負う

    原作のファンである。

    まずまず楽しく読んだのだが、その魅力はあくまで原作に負うものだし、原作とどちらが魅力的かと問えば、答えは明白だと思う。
    師匠シリーズの魅力は、「話」としての面白さだけではなく、かなりの部分、作者の端正な文体によるものでもあったんだな、と再認識した。

    とはいえ、インターネット上の「書き込み」から始まった師匠シリーズが、とうとう漫画化かいな、と思うと、ちょっとした感慨はある。

    • 11
  7. 評価:3.000 3.0

    サスペンスとしてもギャグとしても

    大真面目にサスペンスをやろうというのではなく、サスペンスと、ギャグと、その際どい中間を狙ったような気がする。
    それが悪いとは言わないし、新しい路線を、というガッツは買うのだが、その挑戦が成功しているとは言いがたい。
    じゃあどうすればよかったのかは、ちょっとわからないのだが。

    焼肉屋と寿司屋が一緒になっている飯屋があるが、私は焼肉が食べたければ焼肉屋に行くし、寿司が食べたければ寿司屋に行く。

    • 11
  8. 評価:3.000 3.0

    読ませるけれど

    タイトルのとおり、様々な母親に「寄生」して渡り歩く少年の話。

    実に気色の悪い話で、生理的なレベルの嫌悪感を喚起する描写も多く、何よりまともな登場人物が一人もいない。
    どういう行動原理に基づいて生きているのか理解に苦しむ人間ばかりで、リアリティーもクソもない。
    しかし、ここまでどいつもこいつもトチ狂っていると、これはもう、ひとつの味と言って差し支えないくらいのレベルに達しているかと思われる。

    また、不思議と読ませる力はあり、何だかんだで一息に読んでしまった。
    何であれ、作品に一定のエネルギーがなければ、こうはならない。

    しかし、面白かったのかと言われると、決してそんなことはない、と言わざるを得ない。
    漫画を商品として考えるならば、まあ、読ませたら勝ちなんだけど。

    • 10
  9. 評価:3.000 3.0

    狂気の説得力、性急な展開

    ネタバレ レビューを表示する

    養護施設から裕福な家庭に引き取られた二人の少女をめぐるストーリー。

    ホラー映画のパターン的には、こういう話はだいたい「家にやって来る側」が恐怖の存在であることが多い。
    この漫画で言えば、少女が狂っているとか呪われているとかで、引き取った家の人々を恐怖に陥れる、と。
    しかし、この漫画は逆で、少女たちを引き取った夫婦の側がいかれている。
    その点は新鮮に感じられたが、どうにも気になることが、二つ。

    まず、夫婦の狂気にリアリティーを感じない。
    この夫婦の狂気は、簡単に言うと、養護施設から子どもを引き取り、幸福を味わわせた後で、「商売に失敗してやっぱり育てられない」と突っ放すときの、相手の絶望感がたまらないぜ、というものだ。
    私は、これに冷めてしまった。
    そんな狂気、あるかいな、と思ってしまったからだ。
    もちろん、狂気だから、私のような一般ピーポーの理解を超えているのは当然なのだが、作品の中で狂気を描く場合、「理解できないし、意味不明だし、あり得ないけど、あるかも」と思わせるような、一種のバランス感覚が大切であるように思う。
    本作の狂気は、その「あるかも」からあまりに逸脱しているように感じた。

    もうひとつは、展開がはやすぎること。
    二人の少女が裕福で親切そうな夫婦に引き取られ、二人が互いに仲良くなり、閉ざしていた心を開き、家族としてもいい感じになるが、夫婦が「仕事が破綻したから二人のうちどちらかは施設に戻さないと」と話しているのを聞いてしまい(これは二人の仲を裂くための夫婦の芝居で、実際には二人とも施設に送り返す気でいる)、二人は自分の方が残りたいという思いから仲違いするものの、今度は夫婦の真の目的を知り、再び団結して、何と夫婦を殺そうと決意する。
    ここまで、わずか「6話」である。

    はやくない?

    やたら引っ張れとは言わないが、もう少しじっくり丁寧にやってくれよ、という思いは拭えなかった。

    • 10
  10. 評価:3.000 3.0

    地雷だらけ

    「何をやったら死ぬかわからない」というシンプルなルールだが、どこに地雷が埋まっているかわからない面白さはある。
    ただ、その設定の面白さを活かしきれていない気もする。
    「そうきたか!」という感動が薄い。
    また、登場人物たちにいまいち共感できないのもマイナス。
    最近、「犯人」サイドが同情に値するせいで、「主人公」サイドに乗っかって応援しにくい、という漫画が多くないか?

    • 11
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