5.0
これはBLではありません…!
人生の一代記、壮大なヒューマンドラマです!
BLのカテゴリーにして敬遠されるのがもったいない(エロはあるけど)
BLは多感な時期にちょいと齧っただけのほぼアラフォーですが、あまりにも好きすぎて普段書かないレビューなど書いております。
絵は確かに好き嫌い分かれそうですが、90年代からゼロ年代前半に多感な時期を過ごした青文字系のみなさまには、絶対に刺さるとおもいます。
Zipperの漫画っぽいお洒落さがこれなんてフィールヤング、、さすが祥伝社さま。
とりあえず何回読んでも前作のラストは心臓がギュッとなって涙が出てくるのですが、今作は登場人物みんないい人の優しい世界(前作もだけど)で安心して読めます。
とか言って感情の揺さぶりがないわけではなく、水沢くんの男前ぶりや成長ぶりにいちいち涙が出てきます。
(わたしももうおばさんなので、先生の気持ちに寄り添いすぎて涙が)
個人的には「おじさんと付き合ってる」と告げたときの女子たちが、嫌な顔ひとつせず噂を流したりしたりもしていないだろうところも優しい世界で大好き。
48歳になってすっかり中年、お腹も出てきた先生を28歳のイケメンドクターが変わらず愛し続けるというのもたまりません。
番外編では35歳と55歳の姿も見られますが、これぐらいになるともう歳の差気にならないですねーーー
若い頃の激情の日々から、すっかり円熟した家族になったんだなあと、たった数カットですがこれまた涙が。
このあとこのまま年を重ねて、65歳と85歳の冬に永遠の別れがきて
水沢くんがベランダのお花を先生のお墓に飾るシーンまで想像して泣けます。
美しい人生、、映画化してほしい…
BLというかたちではありますが、人を愛し愛される喜びは男も女も関係ないことに気付かされます。
LGBT理解の副読本にでもいかがでしょう(エロいけど、男と女だっておんなじことしてるんだから)
いやはや、大変尊きものを見せていただきました。
作者さま、ありがとうございます…!!
- 5
YOUNG GOOD BOYFRIEND