“女の子から求められたから、応えただけ”
“女の子が喜ぶからいいんじゃないかな”
“僕には欲がない”
…殿下の言葉たち。
欲がない、のではなく、自分の感情の“揺れ”を見ないクセがついてしまったのではないかな。
悲しい、辛い、悔しい、汚い、逃げ出したい、自分をどうしても穢らわしく感じてしまう、大好きな義母さまに求められて嬉しいはずなのに…どうして?どうして?僕はどうしたらいい?
小さな子供があんな状況に置かれたら、選択肢なんて、ないに等しい。
だとしたら、自分の心をまもるたった1つの方法は…自分の感情の揺れに気づかないフリをする事だったのでは。そうでもしないと、心が壊れてしまうから。。。
そんな経験からくる感情を押しこロす癖を、“汚い”ことなんて何も知らなさそうな、無垢なステラに「殿下はそれでいいのですか?」なんて聞かれたら…そりゃ堪らないよね。
悪意がないのがわかるからこそ、憎らしい。
殿下の心が流れこんでくるようで、つらいです…
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花秘める君のメテオール
068話
Episode.28 太陽に毒(4)