5.0
最高の狂気
死者を愛する主人公に対して狂気を感じるも、それ以上にやばいキャラクターによって感覚を麻痺させられる。現在のシーンの描写が入る度、「なにかの予感」は感じるものの、最後のどんでん返しまで確信が無く、とてもよい読了感でした。個人的に、公彦の真実のシーンがリアルで生々しく、その衝撃たるや、今まで読んできた「主人公の言葉」の数々が無意味に散ってしまった感覚で、当の主人公なら尚更、ショックという言葉で片付けらないものがあったと感じます。だからこそ、このラストは説得力があり、非常に好きです。
- 1
死者恋