5.0
教訓本
みちが家を飛び出して、実家に帰った際のご両親の台詞が、みちの救いになっていて良かった。自分の娘であってもよく理解していない親はいて、さらに追い込むようなことを言ったりすることがある。
陽が「とりあえず、なだめておけば良いんだよ」という台詞に、「いるんだよね…こういう人」と呟いてしまった。どんなに懸命に伝えても「とりあえず、女が不満や愚痴ったら理解あるように頷いて、なだめておけば良い」と本気で思っている人が多いのが現実。
職場なら、そういう上司が早く異動してくれることを願うばかりだけど、夫婦だとそうはいかない。みちが想像しているように、陽は子供が出来ても自分の趣味を優先するだろうし、育児なんて子供が好きじゃないんだから手伝うわけがない。
ましてや、夫婦の問題に本人は仕事に逃げて、義母が出て来たら…お終いだわ。陽はみちの本心に気づいているのに、向き合わずにスルーすれば修復可能(みちが折れてくれる)と思ってるところが甘い。
楓のことはもう何も言いたくない。自分がいかに尽くされていたのか理解していなさ過ぎて。何とか繋ぎ止めようと努力してるけど…、誠の心が離れてしまっているから時間の問題だと思う。
この作品は様々な教訓が多く含まれているので、色々な立場の人が読んでも読み応えがある。
- 4