2.0
カリナの家族設定の気持ち悪さ
ヒロインのカリナは4人きょうだいの中間子として生まれます。兄は後継ぎとして大切にされて、弟はヤンチャ、妹は病弱で、両親からの愛情や心配を向けられています。
家族の中でカリナだけが関心を向けられていないようです。
病弱な妹ばかりを心配して、理不尽にカリナを叱る父親、きょうだいの病気や怪我でカリナの事を後回しにしてもフォローをしない母親。
読んでいて凄く不快感が(ー_ー;)
他の異世界物で、能力の差や婚外子などが理由で虐げる方がまだ納得できる(それが面白い訳では決してない)けど、ただ中間子で関心が薄いからといって普通はここまでしない。
『主人公可哀想』を盛り上げるために、酷い家族や使用人を描かれてスン…となってしまいます。
そんなカリナは、芸術の才能に秀でているけれど、『芸術病』と呼ばれるもので作品を作れば作るほど彼女の命は削られていく。それでも家族の関心の薄さを紛らわせるために、彼女は描きつづけ、気付けば余命宣告を受けてしまいます。
ここでカリナの報われなさバブルパンチ😅
家族に見切りをつけて、カリナは婚約者とされている男性の屋敷に旅立つ事になりますが……
余命幾ばくもない令嬢が、処方された薬を頼りに遠路はるばるアポもなく訪れるガッツがあるから、家族に理不尽な扱いを受けた時にもっと抗議できたのでは…😅
家族が5人もいるなら、誰か1人ぐらいカリナの味方になる人がいてもおかしくないのに……。
ヒロインが可哀想というよりも、話を盛り上げるために描かれる家族設定の浅さに嫌悪感が募ります。
そして読者に嫌われるように仕向けられる双子の弟や妹…。子どもなんてそんなもんよ、と思うのに我儘にうつるように描かれる。
カリナも、まだあまり魅力を感じないなぁ……行動的なようで、もうちょっと他の立ち振る舞い出来ないかな…😅絵を描けば描くほど命が削られるというのも不幸上乗せのためのご都合主義…。
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余命わずかの脇役令嬢