3.0
イライラさせられるところが、逆にリアル
ヒロイン沙雪、32歳、恋愛経験なしかぁ…。昭和だったら、「行き遅れ」とか「売れ残り」なんて言われただろうけれども、これだけ生き方が多様化している現在なら、もはやそれほど特別なことでもない。にも関わらず沙雪の態度は、石橋を叩いているようで、まどろっこしくて、イライラさせられることばっかし。これも、沙雪を「初めて異性と付き合った子」として見れば、この泥臭さと可愛らしさは、十分に納得。ただし、そこに「年上女のプライド」みたいなもんを介在させてくれば、それはそれで、面倒くさい。
堅太の年下らしい、男あざといアプローチの仕方は、お子ちゃまだなぁと思いつつ、まあ認めてやらないこともない。ここで悩ましいのは、まだ結婚を急いでいない年下彼氏と、正直、年齢のことを考えてしまう年上彼女との、時間感覚ギャップ。ここを乗り越えないと、逆年の差カップルは、なかなか続かない。
お隣さんとの恋を見積もれていなかったのは、沙雪?堅太?あるいは、二人とも?決してスマートではないところが、逆にリアルで、そんな沙雪の頑張りに背中を押される一作かも…
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お隣さんとの恋は見積もれません