Mayayaさんの投稿一覧

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101 - 110件目/全408件
  1. 評価:5.000 5.0

    イネスの闘い、三度目の正直?!

     ヒロインイネス、幼いのに、やけにスンッとしていると思ったら、分かっている範囲で、既に3度目の人生。単純に足し算すると、中身は齢50歳越えの、愛も絶望も経験済みの才媛熟女だった…?こりゃ、カッセル、どう頑張っても、勝負にならんわ…(笑)
     1周目も2周目も、愛ゆえに全てを失うことになったイネス。考えに考えた末、選んだ3度目の人生の「お相手」は、家柄と容姿が良いだけの公爵令息カッセルでした。「愛」は除外されていた要素だったにも関わらず、この遊び人カッセルくん、実はハートの部分が、意外とピュアだった…?!これは、イネスにとって大きな計算違い。ここから、二人の愛と命をかけた駆け引きが始まります。
     結婚前は遊び人だったのに、結婚をきっかけに溺愛夫に変貌というのは、プレイボーイものあるあるですが、カッセルに至っては、無意識下の自分の行動の意味にも気付いていなかったという体たらく。その状況で、元夫の皇太子オスカルや、前夫の画家エミリアーノの存在とも闘わなければならないのだから、相当のハンデです。頑張れ、カッセル!
     イネスの3度の人生が交錯して描かれたり、イネス視点とカッセル視点が、入り混じったりすることで、多少混乱することもありますが、二人の心情と背景がより明確になって、面白いと思います。
     さてこの結婚、二度あることは三度あるで、三たび悲劇で終わるのか、それとも、三度目の正直となるのか…タイトル返しを期待して、星5です。

    • 10
  2. 評価:5.000 5.0

    人格破綻大公、一世一代の猿芝居

     初めは、脳内お花畑の伯爵令嬢と、「人格破綻者」と呼ばれる大公との猿芝居って感じで、さして真面目に読んではいませんでした。けれども、意外と設定がしっかりしていて、回を追うごとにその魅力にどハマり、もう猿芝居万歳!って感じです。
     ヒロインイスエル、一見、脳内お花畑のポヤポヤお嬢様ですが、実は卑劣な犯罪に巻き込まれ、そこから立ち直ろうとしているサバイバー。「過保護」には、れっきとした理由がありました。どのような状況に陥っても、彼女を愛し守ろうとする、父親のブリーシャ伯爵と兄レオが、家族愛に満ちて素敵です。
     そして、輪をかけて「過保護」なのは、本作のヒーローラハン・エル・カノックス大公。戦闘狂で悪魔で冷血漢の彼が、何故かしらイスエルの前でだけ、完璧な紳士に…。それには、きちんとした理由があるのですが、その猫被りっぷりと、巻き込まれた周囲の人々(イスエル以外)の慌てっぷりが、とにかく面白い!ここ、笑えます。作中の登場人物同様、読者も呆気に取られること、請け合いです。
     さて、公爵令息セザールや教会の面々、彫刻家イスエルの「神の祝福」を狙う「あの人」たちから、イスエルを守り抜き、無事結婚まで辿り着けるのか…ラハン、ここが猫の被りどころ、もとい人格破綻者の腕の見せどころでっせ!ラハンのイスエル溺愛劇場、間違いなく星5です。

    • 2
  3. 評価:5.000 5.0

    悲劇は繰り返す?ジルの選択は…

     ザークレイド王国の悲劇…これは、言うまでもなく、前王が第4夫人のナンシーを愛し過ぎ、その息子である末っ子王子ジルを次王に定めてしまったから…。更に、身も蓋もない言い方をすれば、ナンシーだけを愛していたのに、彼女を第4夫人にしかできず、先に他の妃との王子をもうけてしまったから…。王として、戦略上仕方なかったとはいえ、全ての原因が、ここにあると思います。
     そして、現在、再び同じ悲劇が繰り返されそうな予感が…。はっきり言って、ヒロインのラシェリ、パーフェクト過ぎる!そして、ジル陛下の亡き母ナンシー妃と、性格や思考が、被り過ぎる!「誰もが笑える未来をつくる お手伝いをさせてください」なんて、単なる家庭教師の範疇を超えて、まるで帝王学の教授のよう。没落貴族とはいえ、さすが王族の指南役を担ってきた家系のであることが窺えます。こんな菩薩?のようなラシェリを、慕うなというほうが、無理があるよねー、ジル陛下、及び周辺の皆々様?
     さて、王としての義務を最優先して、親世代と同様の悲劇を再び繰り返すのか、それとも、一人の男として、自分の心を守りつつ、愛する人をも守り切るのか…ジル陛下、お手並み拝見です!

    • 34
  4. 評価:5.000 5.0

    天晴れ!悪女の鑑サンドラ

     自己肯定感は低いけれど、健気で愛情深いヒロインリリアーナ。若くて、イケメンで、地位も実力もあって、対外的にはハイスペックなのに、情緒面では、結構ポンコツのヒーローウィリアム。まあ、この二人については、いいんです。ほっといてもラブラブで、もう十分幸せですから。きっと、もっと幸せになってくれるんじゃないかな?
     注目すべきは、リリアーナの継母である、悪女サンドラ。この人、凄いんです。リリアーナへの虐待ぶりは、横暴で陰湿だし、屁理屈の捏ね方も堂に入っているし、更生の余地なし…っつーか、更生する気は、全くない。唯一、彼女の功績を挙げるとすれば、リリアーナの異母弟であるセドリックを産んだことと、彼に関心をもたなかったことくらいかなぁ。あ、二つだった。愛する人との間に生まれた跡取り息子なのに、放置するなんて、それ以上に、リリアーナへの関心というか、憎しみが強かったんでしょうね。では、一体何故そこまでリリアーナを憎んだのか…そこが、サンドラのサンドラたる所以でした。
     いろいろな悪女を見てきましたが、サンドラは、その中でも五指に入る悪女。「復讐の皇后」のローズモンドに匹敵するような、悪女とならざるを得なかった背景が理解できる、そして、救う道がない正真正銘の悪女だったと思います。
     ところで、原作はまだ続いているのに、漫画は完結というのは、コミカライズあるあるです。この作品も然り。ぜひぜひ、続編再起動を期待しておりまする。

    • 2
  5. 評価:5.000 5.0

    気長に待ちます!

     ひと言でまとめるなら、「面白い」…異世界転生、家庭内カースト、お仕事プロフェッショナル、魔法、妖精、魔物、宮廷ロマンス、年の差婚…ん?まだ、あったっけな?とにかく、ありとあらゆるファンタジーの要素がてんこ盛り。でも、それがぐちゃぐちゃしていなくて、きちんと美しく盛り付けられている…そんな印象の、ひと口で何種類もの味が楽しめる、美味しい物語です。
     スーパーお針子のヒロインユイも気になるけれど、やっぱり一番気になるのは、ヒーロー(?多分)アージット様。この実質バツ2の前王様、一体年いくつ?何歳で、現王アムナート様の父親になった?いろいろ読み取ると、大体の目星はつけられるけれど、いつも「具体的な年齢の表記はないか」と探しながら読む自分がいます。
     これだけの物語だから、いろいろ伏線の回収に時間がかかって?紙コミックスが、年に1冊発行される程度のスローペース。これについては、賛否両論あるようですが、自分は気長に待つ派です。結末を焦り過ぎず、蜘蛛の糸のように絡ませた伏線を、しっかり回収して、作者さん自身が納得できる作品に仕上げてくださることを願っています。

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    愛しさと、刹那さと、

     冒頭から悲劇の予感…「真実の愛によって かけられた魔法が解けるのは お伽話の世界だけ」
    これは、ラビとステラの行く末を、暗示した言葉なのでしょうか。
     100年に一度供せられる「生贄の花嫁」に、妹の代わりに志願したステラ。家族を失った経験があるが故に、家族の大切さを知っている彼女、そんじょそこらのお嬢様とは、肝の座り方が違います。ラビが陰なら、ステラは陽。ともすれば、暗くなりがちなストーリー展開を、彼女の明るさが救っています。
    「青い薔薇」が、とても印象的。自然には決して発生しないという、その色の薔薇は、不自然に生かされてきたラビそのものを、さりげなく象徴しているのでしょうか。契約で始まった二人が、信頼し合い、やがて、愛し合うようになる中で、「呪い」を解こうと奮闘しますが、そこには、様々な障害が。
    「メテオール」とは、フランス語で「流れ星」を意味するとのこと。あまりにも長い間、全てを諦めてきた吸血鬼と、自由な心をもち、生きる力に溢れた貴族令嬢との恋物語。それは、流星のように美しく輝き、そして、儚く消えていくのか、それとも…。冒頭、ステラが残した言葉「二人一緒に 太陽の下で笑い合う夢を 諦めないで」に繋がることを信じて、星5です。

    • 142
  7. 評価:5.000 5.0

    丁寧なお掃除は、ケガレも祓う物語

     いやいやいや、継子とか、異能があるとかないとか、まあ、それなりの理由があるなら、この「虐げ」も少しは理解できるけれど、容姿が自分たちに似ていないからってぇ?それが、実の我が子を虐げ、女中以下の扱いをする正当性?この手の漫画史上、最も理不尽な理由で虐げられているヒロイン、それが、キャスライトです。
     でも、この伯爵令嬢、存外に逞しい。家族以下、それどころか使用人以下の扱いをされても、鋼のメンタルで受け流し、自分に出来ることを見つけながら、前向きに生きる…好みのヒロイン像に、ドンピシャ当てはまります。そして、ケガレが見えたり、ケガレを祓ったりできる不思議な力が、彼女には…うん、この「結婚」、うまくいきそうじゃない?
     ヒーローのジルカシウス様も、溺愛路線まっしぐら、ざまぁルートは確定事項なワケだから、軽快なテンポで読み進められること、請け合いです。性格の悪さが顔に出ている本当は不細工妹チェリアリアの我儘から始まった、この身代わり婚、実は適材適所のどハマり婚として、最後まで突っ走ってくれることを期待しています。
     ただねぇ、基本1話75ptで125話以上は、正直ツラい…チェリーばりの我儘と自覚しておりますが、無料分を増やす、または1話50pt程度など、もっと庶民に愛の手を…。

    • 20
  8. 評価:5.000 5.0

    化け猫憑きのヒロインと余命半年のヒーロー

     大正〜軍人〜術士〜虐待〜異能とくれば、いつかどこかで読んだお話と、よく似た設定。まあ、興味を惹かれるネタだから、そこは仕方ない。後発作品ということで、ハンデ多めではありますが、化け猫憑きのヒロインと、余命半年のヒーローという組み合わせは、なかなか面白そうです。
     異能をもたない家に生まれた環は、「化け猫憑き」が判明し、自由を奪われて育ちます。娘を見捨てた両親、腹黒妹と、家族像はテンプレ的。家族の仕打ちが酷いと思うのは、我々が現代日本人としての教育を受けたからであって、人間の本性に立ち返れば、あながち不思議ではない反応。
     息を潜めて生きてきた環が、晴信と出会うことによって、生きる目的を見い出し、意志の強い女性として目覚めていく様子は、ヒロインとして推せます。
     晴信は晴信で、呪詛のせいで、何と余命半年!絶対に子どもを残すつもりなら、さっさと誰かと子づくりすりゃいいのに、謎の嫁選別?何だかんだいっても、好みはうるさそう。
     そんな「訳あり」二人が、「生きる」という共通の目的をもって、運命に立ち向かいます。晴信に呪詛をかけた者は一体?環の化け猫憑きには、どんな秘密が?そして、同志として始まった二人の関係は…?似て非なる物語、今後どう展開していくのか、とても楽しみです。

    • 23
  9. 評価:5.000 5.0

    みんなぶっ飛んでいる!

     さすが青年漫画ジャンルです。ざっと見回したところ、「普通」の登場人物は、一人もいない感じ。まあ、癖があるわ、闇があるわ、裏があるわ、歪んでるわ、蟲がいるわで、神経すり減ることこの上なし。読む上で、それなりの覚悟が必要です。
     ヒロイン?ヒーロー?ま、一応はね。でも、発言は怖いわ、顔は怖いわ、行動も怖いわで、従来のヒーローヒロインにはない不気味さ…サイコな二人です。
     サイコな二人を取り巻く人々は、やっぱりサイコで、誰が味方で、誰が敵か、目まぐるしく変化し、つまりは誰も信用できない感じ。意外性+どんでん返しが、ミルフィユ状態で押し迫ってきます。
     こんなに素っ頓狂な物語なのに、ページを捲る…あ、スクロールする手を止められないのは、欲望に特化した人間たちの姿が、あまりにも面白く、そして、愛おしく見えて仕方ないから。みんな欲望に、忠実過ぎるんだよね…怖いもの見たさもあるよな。
     1話70pt〜79ptは、決して安いほうではありませんが、細かく描き込まれた画と、物語のvol.からすると、妥当な線かも…。果たして、このぶっ飛び夫婦は、無事生き残れるのでしょうか。国王と王妃の、生死を賭けた?謎解きサバイバルストーリー、星5でお薦めです。

    • 1
  10. 評価:5.000 5.0

    愚直に…ただひたすら、愚直に…

     青山大地…人は良いし、顔も悪くないけれど、特に秀でたスペックもない彼が、何故、ハリウッド女優系無自覚ハイスペックJKの赤坂響と、愛を育めたのか…漁夫の利?棚からぼた餅?グッドタイミング?うん、確かにそういう側面もあったけれど、やっぱり近年の学園漫画ヒーローとしては稀に見る、彼の率直さ、愚直さ…それに尽きると思います。
     愚かでなければ、「高嶺の花」なんぞに、手を出そうなんて思わない。率直すぎるからこそ、液状化も起こすし、気化もする。損得勘定があっても、それを凌駕する「好き」があるから、カッコ悪い自分のまま響の前に立てる。複雑な家庭環境にも関わらず、誰を恨むでもなく、愚直なまでの愛を送り続ける…そんな青山くんを、多分全読者が、応援していたのではないでしょうか。
     響をはじめ、いろんな意味で「濃い」キャラばかりが、鎬を削っていますが、登場回そのものを消したくなるような人物はおらず、数人のお邪魔キャラも、よいアクセントになった程度。高三の春から始まって、大学、そして、いつかの未来まで…二人の萌?えるような恋のわちゃわちゃ、思わず吹き出してしまうことも多々あるので、公共の場で読むことは、あまりお勧めできませんが、とにかくお薦めです。

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