5.0
イネスの闘い、三度目の正直?!
ヒロインイネス、幼いのに、やけにスンッとしていると思ったら、分かっている範囲で、既に3度目の人生。単純に足し算すると、中身は齢50歳越えの、愛も絶望も経験済みの才媛熟女だった…?こりゃ、カッセル、どう頑張っても、勝負にならんわ…(笑)
1周目も2周目も、愛ゆえに全てを失うことになったイネス。考えに考えた末、選んだ3度目の人生の「お相手」は、家柄と容姿が良いだけの公爵令息カッセルでした。「愛」は除外されていた要素だったにも関わらず、この遊び人カッセルくん、実はハートの部分が、意外とピュアだった…?!これは、イネスにとって大きな計算違い。ここから、二人の愛と命をかけた駆け引きが始まります。
結婚前は遊び人だったのに、結婚をきっかけに溺愛夫に変貌というのは、プレイボーイものあるあるですが、カッセルに至っては、無意識下の自分の行動の意味にも気付いていなかったという体たらく。その状況で、元夫の皇太子オスカルや、前夫の画家エミリアーノの存在とも闘わなければならないのだから、相当のハンデです。頑張れ、カッセル!
イネスの3度の人生が交錯して描かれたり、イネス視点とカッセル視点が、入り混じったりすることで、多少混乱することもありますが、二人の心情と背景がより明確になって、面白いと思います。
さてこの結婚、二度あることは三度あるで、三たび悲劇で終わるのか、それとも、三度目の正直となるのか…タイトル返しを期待して、星5です。
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この結婚はどうせうまくいかない