5.0
一話たりとも読み逃さないで!
現実的にはあり得ない設定だけど、やっぱりそうゆうところから作者さんのセンスが光ってると思います。ストーリー、画ともにどっぷりハマりまくりましたが、この世界観を永く感じたくて半年かけて読破しました。やまもり先生と徐々に増やしていただけた無料ページに感謝を込め、終盤はきっちり課金して読み上げてました。
母を早くに亡くし、父が背負ってしまった借金のため家すら失い、たまたま紹介を受けた作家さんの家政婦を始めたJKふみ。父を恨むどころか、健気に収入を蓄えながら父との再スタートを目指して住み込みで家政婦業と高校生活をこなします。対して、雇用主の作家先生は年寄りかと思いきや、まさかの三十路イケメン暁。無口、無愛想、訳アリ?な感じだったのが、ふみと過ごしていくうちに表情、感情豊かになっていきます。実は暁もワケあって家族と疎遠になってたのも徐々に明るみになります。
「娘」「先生」と呼ぶかけ合いや時代劇好きの暁の執筆活動を家事で支えるふみの甲斐甲斐しさや、ゆっくりと恋愛に進展していく雰囲気が大好きです。
やまもり作品は今作で初めて拝見しましたが別作ね『ひるなかの流星』とセットで読むと登場人物の繋がりが知れて、より一層楽しめます。主役を囲む脇役陣も全て必然で愛らしいです。
出会ってから結ばれるまでが長いですが、最終話で表現されたこれまでの2人の生い立ちから家族になってからのアルバムのような終幕に涙せずにはいられませんでした。
話の区切りに表現された景色描写や心境表現など、とにかく作者さんのセンスが素晴らしい!
一話たりとも読み逃さないでほしいほどの大作です。
- 0