みんなのレビューと感想「[小説]死ぬはずだった婚約者」（ネタバレ非表示）

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1巻だけ読みました。ヒーロー、ヒロインほか複数の登場人物による独白形式のラブコメ。
美形揃いのアストレイ子爵家は、妖精の悪戯で、美形が地味顔に、地味顔が美形に見えてしまうという設定。そんな一族に生まれたヒロインのオレリーは、兄にエスコートされて参加した社交界デビューの夜会で（彼女たち一家から見て）神々しい美青年のシリルと出会い、彼に助けられる。
やがて彼は不治の病に倒れるものの、ヒロインの尽力で見事回復。ヒロインはもう自分は不要だからと身を引こうとするが、すっかり彼女に惚れ込んだヒーローは、同じく彼女を気に入った家族や使用人の後押しを受けて彼女を引き戻し、無事に結婚して幕。あとついでに周囲もそれぞれいい感じにくっつく。
設定は面白く、軽い文章もそこそこ読みやすくて良いのですが、ストーリーが盛り上がりに欠ける印象です。元婚約者が少しばかり出てきてヒロインが自分は愛人でも構わないとか言い出すあたりが一応山場でしょうか。
せっかく絶世の美少女が自分は平凡と認識しているのですから、慈善活動の流れでフラフラ出歩かせて事件にでも巻き込まれさせて、それをヒーローが劇的に救出！それでも頑ななヒロインに熱く想いを伝えて通じ合ってハッピーエンド！くらいの方が私は好みです。