みんなのレビューと感想「親なるもの 断崖」（ネタバレ非表示）（16ページ目）

時代の暗部ストーリー

作者買いです
メディアやバナー広告で よく目にしました
絶版となっていたのが 話題性もあり
また新装版として再版されたとのこと

舞台は昭和初期の東北-北海道の遊廓で
女郎にさせられた 4人の少女達の物語。。。
こんな救いようのない悲惨な状況も
東北出身の曾祖母に言わせると
貧しい農村では 珍しくもない よくあること
だったそうです

作家さんの他作品も そうなのですが
衝撃的で残酷かつ悲惨な状況に
感情を揺さぶられながらも どこか客観的な視点を
感じさせる作風で 含みを持たせるようなラストも
よりリアリティと 問題の根深さを感じさせます

そのせいか ストーリーの壮絶さの割には
読後感は 悪くありません
現代の自分達は 恵まれているなと。。(笑)
ドラマ化しそうな気がします

生きる強さが湧いてくる作品です。

こんなに号泣できる漫画は他にないくらい悲惨な物語ではありますが、心が弱ってる時に読むと、不思議と気持ちが前向きになれます。
ありきたりなんですが「自分の抱えてる悩みがいかに小さな事か」を思い知らされました。

重いです。

ネタバレ レビューを表示する

胸にずっと残る作品です。時代がそうだったのかも知れません。
でも家族のために身売りされる少女たちを思うと、苦しくて、切なくて。
姉を無くしたお梅が、家族のために遊郭で上り詰めていく姿は、その胸のうちを想像しても、到底分かりきれないものがあります。
道子は親に酷い扱いを受けながら、親を思い、過酷な環境に身を投じていく姿に胸が締め付けられました。
幸せになって欲しいのに、お梅は…
最後の最後まで、報われない少女たち。
こんなことが沢山あったのだと思うと、歴史の受けとめ方も変わってしまいました。