みんなのレビューと感想「花井沢町公民館便り」（ネタバレ非表示）（5ページ目）

生き物だけが通らない透明な壁、ただそれだけなのに、その空間はいずれ滅びてしまう…とても深い物語だと思いました。
それだけのことのようだけど、人が移動したり、自由に行き来できないって、怖いことなんだな…自由に動くって当たり前だけどそれができなくなると、、、想像を越える不幸があるんだなと…
何度も読み返したくなる、深い物語。
しかも、こんな設定の物語、今までなかった！すごい！

絵が綺麗

透明感のある絵で、最初の興味は、絵に惹かれて読みました。絵は綺麗なんだけど内容がとても切ない。じわじわくる時限爆弾を仕掛けられている様な感じ

隔離された場所の、終わりに向かう物語。
それでも人の営みがあって生活する人がいる、切なくて悲しくて、ヤマシタトモコはやっぱスゲーなと再認識しました。

ただただ明るい話や楽しい話が読みたい人はちょっと違うかもしれません。

ホラー的なものも

隔離された街での楽しさ辛さ、そこで生きる人の強さや弱さがオムニバス形式で描かれています。
田舎とか離島にも、こんな感じの場所がありそうだな...感じました。
中にはホラーというか、人間の醜さとか怖さが解るゾッとする内容もあり、鬱っぽくなる話もあるので、楽しい話を期待している方は覚悟して読んで下さい。