4.0
20代と30代
読む時期で、その後の人生左右されそうなくらいのお話でした。
20代半ばの頃に出合って、30代半ばの今、再度読んで…感想が異なりました。
当時は強烈な惨殺事件に胸が痛み、物語に支配されそうな心を何とか保ちながら、後味の悪さをしばらく引き摺ってました。
ハスミンがやっていることの共感や理解は出来ないのですが、物語として凄く引き込まれて止まらなくなる感覚。
今は…ハスミンほどの人がこの場でこの行動を取るだろうか?という凡ミスのような箇所がいくつか目についてしまうので、当時の物語に支配される感覚はかなり軽減。
実際は無いんだろうなという部分が目立ち、ちょっと安心して読めてしまいました。
それでも、いつ読んでも画力や構図などが魅力的で引き込まれてしまいます‼︎
もし、まだ多感な時期である10代の頃にこの作品に出合っていたとしたら、と思うと怖い…感情をゆさぶられる…という経験を日常的にしている人にはオススメできない…侵食されそうです…
若くても、明るく元気で根が陽タイプの方なら心の隅まで影響されないからいいのかもしれないです。
この世には、サイコパスと呼ばれる方々が少なくとも何割かは存在するんだと深く心に刻まれました。
怜花と雄二郎に少しでも幸せと感じる時間を過ごしてほしい…
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