第七十五幕 終血〈其の一〉(2)
あらすじ
公儀からつけ狙われ、更には心形刀流(しんぎょうとうりゅう)の面々からも追われる破目になった逸刀流(いっとうりゅう)統主・天津影久(あのつかげひさ)。凛(りん)は、天津と行動を共にしながら、病と精神的打撃で心身ともに満身創痍となった仇敵の姿を目の当たりにし、そこに人間・天津影久の一面を垣間見るのだった――。「どうしよう――。そんな事、全然考えてなかった……。誰が被害者で、誰が一番――死ぬべきなのか」
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